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千葉県営繕課

石本の技術提案書縦覧/県県土整備部営繕課/山武合庁の基本設計/PCaPC造の採用検討

2019/11/11 日刊建設タイムズ

 県県土整備部営繕課は、簡易公募型プロポーザルにより特定した「山武合同庁舎建築工事基本設計」の石本建築事務所(東京都千代田区九段南4―6―12)の技術提案書を縦覧に供している。縦覧期間は今月8日から2週間。提案では、庁舎棟の建物規模を4階建て延べ4655㎡としている。構造はプレキャストコンクリート(PCaPC)造基礎免震構造の採用を検討する。

 断面計画は、低層部(1階)に一般利用者が多い地域振興事務所と県税事務所を、2~3階の高層部には事業者の利用が多い土木事務所や農業事務所を配置。階高設定の自由度が高い最上階には、天井が高い大会議室を配置する。また、各機関が分断された縦割り施設ではなく、複数の庁舎から集約する各機関が、日頃からコミュニケーションを図りやすく、災害時にも連携しやすい計画とする。

 面積は、執務スペース1855㎡(基本計画1955㎡)、共用部分1700㎡(同1845㎡)、会議室350㎡(同350㎡)、通路が700㎡(同850㎡)の合計4655㎡(同5000㎡)とした。執務スペースについては、各課のユーティリティを集約化することで面積削減が可能な計画とする。

 合同庁舎は4層とし、北東側に車庫を配置することで、公園や住宅地のスケールを考慮し、建物ボリュームを抑える。庁舎の配置では、前面道路からセットバックし、周辺への圧迫感を軽減、建築面積を抑えたコンパクトなボリュームとする。

 駐車場は、東金庁舎跡地に来庁者用107台と公用車32台を確保し、新庁舎敷地に来庁者用44台と公用車用15台を確保することで来庁者の利便性を高める。

 建物構造は、工期短縮・品質確保・環境配慮の観点からプレキャストコンクリート(PCaPC)造基礎免震構造の採用を検討する。また、駐車場や外構は液状化等を十分考慮した計画とする。

 同事業は、県有建物長寿命化計画に基づき、山武合同庁舎、東金合同庁舎、山武農業事務所田間分庁舎(両総用水管理課)を集約し、建て替える計画。建て替えは現山武合同庁舎敷地内で行い、東金合同庁舎敷地には駐車場や車庫・倉庫棟を建設し、一体的に活用。防災備蓄倉庫の移転なども行い、防災活動拠点としての機能を強化する。

 事業スケジュールは、本年度に新庁舎、車庫・倉庫棟の基本設計、旧山武合同庁舎の解体設計、東金合同庁舎に整備する仮設庁舎の実施設計を行う。来年度には新庁舎及び倉庫・車庫棟の実施設計を行うとともに、旧山武合同庁舎の解体と仮設庁舎の建設に着工。2021年度に旧庁舎の解体工事を終わらせ、21~23年度に新庁舎を建設。24年度には新庁舎の供用を開始し、併せて東金合同庁舎の解体工事を実施。25年度には跡地に倉庫・車庫棟を整備し、26年度中の全施設供用開始を目指す。

 なお、設計業務は同事務所と3454万円で契約した。履行期限は20年3月25日。

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