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林道は開設2、拡張3路線/水戸那珂国有林/20~29年度の森林計画案

2019/11/26 日本工業経済新聞(茨城版)

 林野庁関東森林管理局は、本県の水戸那珂森林計画区案をまとめた。計画区の国有林についての森林の整備および保全目標に関する計画で、計画期間は2020年度から29年度までの10年間。計画案のうち林道などの整備は、開設は2路線(総L3000m)、拡張を3路線(総L345m)で計画。開設は笠間市の団子石支線(L1800m)、城里町の影沼線(L1200m)を、拡張は下赤沢線(笠間市、城里町、L60m)などを盛り込み、3路線とも計画期間の前半5年間(20~24年度)に整備する。計画案は縦覧を行っているほか、同局ホームページに掲載している。

 水戸那珂森林計画区は水戸市、笠間市、城里町、東海村の5554haの国有林が対象。

 計画案では、森林の整備および保全の目標として①水源涵養機能②山地災害防止機能/土壌保全機能③木材等生産機能―などを提示。

 森林の整備および保全に不可欠な路網の整備については、育成単層林などでは施業の効率化に必要な路網を計画的に整備する一方、天然生林においては管理に必要となる最小限の路網の整備または現存の路網を維持するなど、指向する森林の状態に応じた路網整備を進める。

 林道の開設および改良では、丈夫で簡易な規格・構造を柔軟に選択するとともに、自然条件や社会的条件が良く、将来にわたり育成単層林として維持する森林を主体に整備を加速化させるなど、森林施業の優先順位に応じた整備を計画的に推進する。

 保安施設については、治山事業は山地災害の事前防災・減災の考え方に立ち、緊急かつ計画的な実施を必要とする荒廃地などを対象に渓間工、山腹工などの治山施設の整備を推進する。

 流木対策としては、流木捕捉式治山ダムの設置や根系の発達を促す間伐などの森林整備、流木化して下流域へ被害を及ぼす可能性が高い流路部の立木の伐採などに取り組む。

 そのほか森林病害虫等などの被害対策では、被害要望の観点から薬剤の予防散布を行うほか、被害跡地の復旧および抵抗性を有するマツまたは他の樹種への計画的な転換を推進する。ナラ枯れ被害は国有林では見られないものの、被害が確認された場合は民有林と連携した防除対策を講じる。

 これらに基づいた計画量は、材積は総数32万1000立方m、主伐が1万9000立方m、間伐が13万1000立方mとする。間伐面積は1234ha、人工造林は391ha、天然更新は無し。

    ◇

 水戸那珂森林計画区の森林計画案(20~29年度)における林道の開設・拡張計画、治山事業計画は次のとおり(カッコ内は前半5年間分)。

 【林道開設】

 ◆団子石支線(笠間市)=L1800m

 ◆影沼線(城里町)=L1200m

 【林道拡張】

 ◆下赤沢線(笠間市、城里町)=L60m(L60m)

 ◆影沼線(城里町)=L45m(L45m)

 ◆御前山線(城里町)=L240m(L240m)

 【治山事業】

 ◆笠間市7林班(232、235、236、237、245、246、248)=本数調整伐(7林班)

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