県教育委員会学校教育課は2018年度から進めている県立学校空調設備緊急整備事業で、今後工事を行う57校については動力源を発電機とせず、受変電設備の改修を伴う形で実施する。9日の県議会文教委員会で明らかにした。11月補正予算案では整備方法の変更に伴う追加費用として限度額17億3116万9000円の債務負担行為を設定している。
県教委は事業実施に当たり財政負担の集中を避けるため、都市ガスを利用していない高校では空調の動力源を軽油を燃料とした発電機とし、設備はリースする方針を決定。19年度の夏までに整備した高校はこの方針に沿って実施した。しかし、生徒の安全面や騒音・環境面を考慮し、今後工事を行う57校については発電機の使用を止め、整備は受変電設備の改修を伴う形で実施する。
57校中25校はすでに入札の手続き中。残る32校のうち22校については今週13日の補正予算成立を待って同日もしくは週明けの16日に一般競争入札が公告されるもよう。さらに12月下旬に6校、1月末に4校が順次公告となる。入札参加資格は共通で、管751点以上、かつ学校所在地の地域内(県内4ブロック)に本支店・営業所を有すること。いずれも工期は20年5~6月で、来夏の使用シーズンに間に合うよう進める。
また、整備方法の変更に伴いこれまでに整備した25校のうち発電機を設置している13~14校については今後、受変電設備の改修工事を行う。設計は当初設計を委託した企業と随意契約しており、施工者はあらためて入札で決める。入札手続きは20年2~3月に予定している。
なお、今後実施する事業の予算額は新規整備校にかかる工事費が35億3977万円、工事監理費が1億393万9000円。整備済み校の受変電設備改修にかかる工事費が1億3302万円、工事監理費が660万円。
今後工事を公告する新規整備校は次のとおり。◆学校名(地域要件)
【今週末もしくは来週頭公告、1月中旬入札】
※22校、工期は20年6月中旬
◆岩村田(東信)◆蓼科(東信)◆望月(東信)◆小諸(東信)◆軽井沢(東信)◆茅野(南信)◆諏訪二葉(南信)◆岡谷東(南信)◆岡谷南(南信)◆高遠(南信)◆駒ヶ根工業(南信)◆松川(南信)◆下伊那農業(南信)◆阿智(南信)◆池田工業(中信)◆明科(中信)◆穂高商業(中信)◆豊科(中信)◆松本県ケ丘(中信)◆長野西中条校(北信)◆篠ノ井犀峡校(北信)◆下高井農林(北信)
【12月下旬公告、1月下旬入札】
※6校、工期は20年5月末
◆上田東(東信)◆長野西(北信)◆長野東(北信)◆松代(北信)◆須坂(北信)◆中野西(北信)
【1月末公告、2月下旬入札】
※4校、工期は20年6月末
◆上田(東信)◆上田染谷丘(東信)◆長野吉田(北信)◆飯山(北信)