記事

事業者
栃木県足利市

足利市予算案、新クリーンC事業者公募、スマートICは予備設計、新産業団地に基本設計

2020/02/21 日本工業経済新聞(栃木版)

 足利市は20日、2020年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比1・7%増の538億円となり、過去2番目の規模。普通建設事業費は9・2%増の58億1895万9000円。新クリーンセンター整備事業、小学校大規模改造事業、国体開催施設整備事業、斎場再整備事業、あがた駅北産業団地開発事業、足利スマートIC関連事業、河南消防署高機能消防指令センターシステム改修事業、道路照明灯・公園街路灯エスコ事業を盛り込んだ。(2~3面に主要事業の予算額)

 和泉聡市長は「子育て教育環境の向上、まちの魅力発信、公共施設の最適化、産業力の強化、防災減災の5つの柱に重点配分。新規事業を数多く盛り込んだほか、公共施設最適化には前年度比93・9%増の13億2000円を計上した」と述べた。

 ごみ処理施設建設事業は2億1125万円。PFI手法によるDBO方式(設計・施工、運営)を採用。6月から事業者を公募し、21年2月に事業者を選定。22年度は実施設計。23~25年度で新クリーンセンターを建設。概算事業費は306億円を見込む。

 新年度は事業者選定支援業務委託、調査設計等業務委託、用地取得。南部クリーンセンター東側に用地を拡張。新施設は焼却施設(エネルギー回収型廃棄物処理施設)、マテリアルリサイクル推進施設(リサイクル施設、ストックヤード)で構成する。

 小学校大規模改造事業に2億936万円を充て、3校のトイレを改修。国体開催施設整備事業は総額1億7130万円を投入。内訳は軟式野球場改修9426万円、市民体育館トイレ改修4784万円、運動場施設補修1474万円、硬式野球場改修1445万円。

 斎場再整備事業は設計費1164万円。基本・実施設計はフケタ設計(宇都宮市)が担当し、履行期限は21年7月16日まで。

 ①火葬部門②待合部門③式場部門-の3部門で構成。延べ床面積は2700~3400平方m規模。火葬炉6基。公設公営方式で、総事業費は29億6100万円を見込んでいる。敷地内に新斎場を建設する。

 あがた駅北産業団地開発事業は基本設計委託に6652万円。東武伊勢崎線県駅北側の農地約20haを全面買収方式により市が施行。20年度末には市街化区域に編入し、21年度には用地取得と詳細設計を委託。22年度に着工し、26年度の完成を目指す。

 構想段階だった足利スマートIC関連事業に3000万円を予算化。現地測量や予備設計を委託する。北関東自動車道への接続方式は本線直結型の東西線フルアクセス形式。市内横断区間は丘陵地帯が多く、明かり区間の三重・山前地区への設置を検討する。

 ほかに新規は河南消防署高機能消防指令センターシステム改修事業費が9252万円。道路照明灯・公園街路灯エスコ事業は1564万円。民間が整備資金を調達し、道路や公園の街灯をLED化したうえで維持管理を担当する。市が維持管理委託費を支払う。

 足高足女統合高校整備支援事業は583万円(敷地境界測量委託)。市は、県立高校再編計画に伴う足利市民会館敷地約1・4haを現状のまま県に譲渡。足利高校と足利女子高校の統合による新校舎建設用地となる。譲渡方法は県有地と市有地の等価交換方式。

 新たな市民会館の建設に向け、市民会館整備事業に330万円。建設候補地検討調査を委託する。

 成長ものづくり産業基盤整備事業に1000万円。未利用地を産業用地に活用するため、測量を委託する。次期総合計画策定委託は638万円。北中学校セミナーハウス改修工事は507万円。宿泊施設へのエアコン設置や給湯室を更新する。

 足利学校施設整備事業は第2次保存整備基本計画策定に300万円。民間保育所施設整備補助金は2億9896万円。天王保育園の新園舎整備、やままえ保育園の防犯カメラ設置を支援する。

 公営企業会計に移行した下水道事業の資本的支出は40億3740万9000円(皆増)。管渠整備に5億3880万円、水処理施設と汚泥焼却炉補修に1億780万円、ストックマネジメント計画策定に8400万円。

 水道事業会計の資本的支出は18億7273万7000円(14・2%減)。施設改良4億9979万円、配水管布設2億9714万円、中川浄水場耐震補強2億4520万円、ダクタイル鋳鉄管布設替え1億9040万円(管径50~150㎜、延長2239m)。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら