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PFIの導入を検討/老朽化に伴い建て替え/下田処分場浸出処理施設/千葉市

2020/03/06 日刊建設タイムズ

 千葉市は、老朽化が進む下田最終処分場浸出水処理施設の建て替えを計画しているが、2020年度は事業手法を検討するためPFI導入可能性調査を実施するとして、当初予算案に800万円を計上した。この結果を踏まえて従来手法とするか、PFIを導入するかを決定し、21年度以降に発注手続きを進める考え。

 下田最終処分場(若葉区下田町1005)は、市内から排出される一般廃棄物の最終処分場として1971年11月に埋め立てを開始。その後、89年1月から92年7月にかけてフジタ・不動JVの施工で再整備工事(2工区、3工区)を行い、97年3月に廃棄物の埋め立てを終了している。

 また、処分場内から発生する浸出水を処理する既存の塵芥汚水処理場(若葉区谷当町630)については、荏原インフィルコの施工で73年6月に着工、74年3月に竣工した。用地面積は約6400㎡、処理方式は生物学的脱窒素→凝集沈殿→砂ろ過→活性炭吸着で、処理能力は1200m3/日。放流先は鹿島川。

 浸出処理施設は、稼働から45年を経過し老朽化が進んでおり、特にコンクリート製の屋外設置水槽の劣化が著しく、今後も長期にわたり浸出水の処理を行うには修繕では対応できないとして、市は2014年度に策定した一般廃棄物処理施設整備計画において、代替施設の建設を位置付けている。

 代替施設を整備するにあたっては、現施設での水処理を中断できないこと、現敷地内では建て替えに必要な面積を確保できないことなどから、隣接地(若葉区谷当町580-1)に用地を確保し、新しい施設を建設する計画でいる。

 これを受けて昨年度は、基本設計を日産技術コンサルタント、土質調査を当間地質に委託。また、本年度は発注仕様書他作成を建設技術研究所に委託するととも、導水管他測量をボーソーテックに委託している。

 新しい塵芥汚水処理場は、浸出水の発生量が当初と比べて減ってきていることから、800m3/日程度の処理能力で計画。

 発注仕様書作成他業務では、現地踏査により基本設計の内容を確認した上で、導水管切替工事、放流管設置工事、周辺整備工事(前面道路改修)、その他工事(既存農業用水管撤去)の参考図(配置図、平面図、断面図等)を作成。

 また、地質調査の結果、上部に腐植土層が確認されていることから、地盤改良の必要性の検討を行い発注仕様書に反映させるとともに、建設工事費の設定及び建設工期の算定を行う。

建て替え用地周辺図

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