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栃木県小山市

小山市、校庭整備は来夏、継続費20億円、校舎3233平方m、豊田中学区小中一貫校、9月に校舎・体育館

2020/03/06 日本工業経済新聞(栃木版)

 小山市教育委員会は、豊田中学区新設小学校整備事業(大本、松沼)のスケジュールをまとめた。敷地面積2万9161平方mに新設校を建設する。校舎は木造・RC造2階建て延べ3233平方m、体育館はS造・RC造2階建て延べ1193平方m。上半期中に条件付き一般競争入札を公告し、9月末に契約を締結する。工期は10月から2021年10月まで。グラウンド整備は21年7月に契約を締結する。22年4月の開校を目指す。当初予算案では継続費19億9500万円を設定した。

 豊田南小学校と豊田北小学校を統廃合し、豊田中学校北側隣接地で豊田中と連携した施設分離型小中一貫教育を推進する。継続費の年割額は20年度7億円、21年度12億9500万円。基本・実施設計は18~19年度で久米設計(東京都)が担当している。

 地域代表の市小中一貫校(豊田中学校)推進委員会の検討の結果、ランニングコストの掛かるプールの設置を見送った。開校までに水泳授業の実施方針を決める。建設地はJR宇都宮線小山駅から西に約4000m、JR両毛線思川駅から東に約400mに位置。

 西側が水田、東側は畑地。理想とする豊田中との施設近接型一貫校を実現できる上、圃場整備施行後の敷地とあって長方形に整形済み。豊田南小と豊田北小のほぼ中間地点に位置し、新設校の適地。四方が道路で囲まれ、通学路の安全性が担保されている。

 校舎は1階が1674平方m。主な諸室は職員室111平方m、学童保育室104平方m、特別教室(家庭科室、図画工作室、理科室、音楽室)各92平方m、保健室62平方m、日本語兼英語教室52平方m、会議室52平方m、4つの特別教室準備室各33平方m。

 2階は1559平方m。メディアセンター(図書室、パソコン室)156平方m、10カ所の普通教室各60平方m、特別支援学級2(67平方m、37平方m)、4つの教材室各22平方m、教材庫19平方m。ロビーには統廃合校の歴史展示スペースを設ける。

 体育館は1階が1170平方m。アリーナ836平方m、ステージ151平方m、器具庫90平方m。男女別、多目的トイレを配備。2階は23平方m。キャットウォーク、放送室、武道具棚を設置。屋根100平方mには10kwの太陽光発電パネルを載せる。

 グラウンドは1万8130平方m。プール配置予定だった空いたスペースを生かし、体育館の向きを90度回転。校舎棟と体育館棟の距離は10m以上の間隔を開け、防火対策を講じる。敷地西側にはメインアクセス用のプロムナードを築く。

 西口広場はシンボルツリーが出迎え、地域交流の拠点となる。思川桜を植栽し、桜並木道を形成。外周部は雨除け対策の庇兼避難用バルコニーを巡らせる。民地との境界には生け垣を這わせ、一般住宅のプライベートに配慮。屋外トイレと倉庫は東端に寄せる。

 豊田南小と豊田北小は、学年1学級の小規模校。学年2~3学級の適正規模を満たしておらず、切磋琢磨する機会の減少や人間関係の固定化が懸念される。大規模校と小規模校の格差を是正し、将来を担う子どもたちの教育の機会均等や教育水準の向上を図っていく。

 周辺道路は南側を市道254号線が東西に横断、西側を市道1110号線が南北に縦断。北側は認定外道路が東西に横断、東側は認定外道路が南北に縦断。並行する市道1112号線と市道1599号線が南側から建設地に向かって進んでいる。

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