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手持ち工事あれば減点/防災活動実績や継続学習を追加/総合評価の項目見直し

2020/03/11 長野建設新聞

 長野市は総合評価落札方式の価格以外の評価項目を見直し、4月1日以降の入札公告案件から適用する。新たに防災活動実績や配置予定技術者のCPD取得単位、手持ち工事量による減点評価の項目を追加するなどしている。総合評価落札方式の適用案件を拡大する方針も併せて示した。

 防災活動実績については「市との協定に基づき、災害発生状況等の緊急パトロール活動等の実績」に0.5点、「市が実施する防災事業への参加活動実績」に0.2点を配点する。

 配置予定技術者の継続学習の項目では、前年度1年間の学習単位が、土木工事は20単位以上で0.3点、10単位以上で0.2点を加点。建築工事は12単位以上で0.3点、6単位以上で0.2点を加点する。

 手持ち工事量の評価は、当初契約金額5000万円以上の工事は1件当たり0.2点、同3000万円以上5000万円未満の工事は1件当たり0.1点を減点。ただし減点上限は1.0点とする。

 今回の見直しにより総合評価点の配分も変わり、価格以外の評価点は現行の「10.0~15.5点」から「最高18.0点」となる。

 また「地域への貢献度等に係る評価点」の評価項目も整合性を確保するため見直す。

 総合評価落札方式の価格以外の評価項目と配点の見直し内容は次のとおり(見直し部分のみ抜粋)。掲載は◆項目=①内容②配点―の順。

 ◆企業の施工能力(工事成績)=①入札者の過去5カ年または2カ年の業種別工事成績評定点の平均点について、過去2カ年の工事成績評定点の平均点による場合は2件以上の実績がある場合に限る②最大5.0点

 ◆企業の施工能力(施工体制)=①舗装工事においてアスファルトフィニッシャーの自社保有または直営施工の状況を評価項目に追加②0.5点または0.2点

 ◆企業の施工能力(優良工事表彰)=①優良工事表彰実績の評価点を、入札案件と同一工種、その他工種により細分化②1.0点または0.5点

 ◆配置技術者の能力(継続教育)=①配置予定技術者の「継続的な教育プログラム(CPD)」の学習単位の取得状況を評価項目に追加②0.3点または0.2点

 ◆社会貢献(労働福祉)=①建設業労働安全衛生マネジメントシステム(コスモス)の認定基準が改定され、ニューコスモスおよびコンパクトコスモスに移行したため、新たに評価対象に加える②0.5点

 ◆地域貢献(防災活動)=①市との協定に基づき、災害発生状況等の緊急パトロール活動等の実績に対する評価を追加②0.5点または0.2点

 ◆地域貢献(地域要件)=①本店所在地が工事場所と同一または近接の行政区にある事業者への加点評価を拡大②0.5点

 ◆その他(手持ち工事量)=①手持ち工事量による減点評価を追加②-1.0~0.0点

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