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栃木県森林整備課

県森林整備課、新規に大畑、湯沢など、栃目木沢で計画調査、20年度治山事業、87カ所に22.7億

2020/03/28 日本工業経済新聞(栃木版)

 県森林整備課は、2020年度治山事業の主要計画個所をまとめた。事業費は国庫補助と県単合計約22億7000万円。調査設計を含め87カ所の整備を予定。復旧治山の白石川(日光市)などを実施し、台風19号関連の整備も推し進める。新規は大畑(宇都宮市)、湯沢(矢板市)、栃目木沢(栃木市)など。工事は可能な限り早期に発注。新規個所は6月までに測量設計を委託し、9月頃に発注する方針。

 国庫補助・交付金対象事業は約21億2936万円(台風19号関連5億9570万円、防災・減災、国土強靭化対応分3億9630万円を含む)。

 日光、鹿沼、大田原、佐野、栃木、宇都宮、矢板、那須塩原、さくら、那須烏山市と那須町、茂木町の63カ所で実施する。

 15年の関東・東北豪雨で被災した白石川は計画する4基の谷止工のうち上流から2基目のコンクリート谷止工を施工。周囲の土留工や緑化工、法枠工を含む工事1件を第1四半期に一般競争で発注する。

 復旧治山の主な個所はこのほか大道沢(大田原市)で流路工、滝ノ沢(日光市)、大戸入(佐野市)で谷止工を施工。予防治山では信濃沢(鹿沼市)、合の内沢(日光市)で谷止工を施工。白石川や大道沢など6カ所は防災・減災、国土強靭化対応分の予算を充て整備を推進する。

 復旧治山で新規の大畑は台風19号の影響で山腹崩壊などが発生。全体では谷止工5基、山腹工1基(土留工)を20~21年度に実施。湯沢は予防治山事業で山腹工を発注。0・09haの緑化工を20年度に完了させる計画。

 県単の治山事業は約1億1100万円(台風19号関連8500万円)で24カ所。いずれも新規。宇都宮や栃木、鹿沼、日光市、那珂川町で実施する。

 主な個所は台風19号によって崩壊や渓流の浸食などが発生した熊の鷹沢(宇都宮市)で流路工の修繕、長谷寺(鹿沼市)、円光寺(日光市)で土留工などの山腹工を施工。

 栃目木沢は崩壊や土砂流出の規模が大きく、21年度以降の国庫補助事業導入を見据えて計画調査に着手。現地を確認し対策工法を固めていく。

 また、20年度から始まる治山施設長寿命化計画の緊急修繕個所として国庫補助事業ではウスン沢(矢板市)、県単事業ではキドガサワ(日光市)を施工。いずれも流路工を修繕し、渓床保護などを図る。

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