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東関道改良に129億/国交省20年度予算/茨城県直轄事業箇所

2020/04/01 日本工業経済新聞(茨城版)

 国土交通省は3月31日、2020年度予算の公共事業の箇所付けを公開した。20年度予算の茨城県関係の直轄事業は前年度から18%増えており、東関東自動車道水戸線(潮来~鉾田)に129億5000万円、鬼怒川河川激甚災害対策特別緊急事業(筑西市ほか)に117億5000万円を配分。那珂川と久慈川の緊急治水対策プロジェクトでは、20年度分の予算額は少ないが、19年度補正予算分と合わせて災害復旧などを推進する。港湾では、茨城港常陸那珂港区国際物流ターミナル整備事業に直轄分で岸壁(水深12m)ケーソン製作工、復興庁計上分で防波堤(東)のケーソン据付工などを実施。鹿島港外港地区国際物流ターミナル整備事業では直轄で岸壁(水深12m)本体工などに23億円。復興庁計上分として防波堤(南)のケーソン据付工などに11億4000万円。

(3面に直轄事業の茨城県関係箇所付けを掲載)


 20年度予算の配分額は事業費ベースで総額8兆8609億2300万円となり、前年度比で微減(0・99倍)。前年度比では治水、道路整備、市街地整備(補助)、道路環境整備(補助)、下水道(補助)などの伸びが目立つ。

    ◇

 20年度直轄事業の茨城県関係の主な事業は次のとおり。


河川事業


 【鬼怒川河川激甚災害対策特別緊急事業】

 鬼怒川緊急対策プロジェクトとして堤防整備、排水樋管の改築を実施する。20年度予算は117億5000万円。対象市町は筑西市、守谷市、つくばみらい市、下妻市、常総市、結城市、八千代町。

 【利根川下流河川改修事業】

 茨城県、千葉県を合わせた20年度事業費は22億5500万円。

 神栖市波崎地区などで河道掘削、利根町押付地区で河川防災ステーションの用地補償、河内町下町歩地区などで樹木伐採、千葉県銚子市富川地区で堤防整備および樋管改築を行う。

 【利根川上流河川改修事業】

 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県を合わせた20年度事業費は102億6600万円。

 埼玉県行田市~五霞町で首都圏氾濫区域堤防強化対策を実施するほか、古河市大山地区などで堤防整備(浸透対策)を行う。

 【江戸川河川改修事業】

 茨城県関係では五霞町山王地区~埼玉県吉川市吉川地区で首都圏氾濫区域堤防強化対策を実施する。

 【小貝川河川改修事業】

 取手市中内地区で堤防整備を、下妻市高道祖地区などで樹木伐採・河道掘削を行う。20年度事業費は6億3500万円。

 【霞ヶ浦河川改修事業】

 潮来市釜谷地区で堤防整備、稲敷市本新島干拓地区、潮来市上福島地区では堤防強化を実施する。20年度事業費は5億3600万円。

 【霞ヶ浦導水事業】

 那珂導水路工事(高浜樋管)、施設設計などを推進する。20年度事業費は30億7000万円。

 【那珂川緊急治水対策プロジェクト】

 昨年の台風で決壊した箇所や被災箇所の災害復旧、河道掘削、堤防整備などを推進する。20年度事業費は約3億1000万円で、ほかに19年度補正予算で約74億2000万円を確保している。

 【久慈川緊急治水対策プロジェクト】

 昨年の台風で決壊した箇所、被災箇所の災害復旧を進めるほか、河道掘削、堤防整備などを推進する。20年度事業費は約2億3000万円で、ほかに19年度補正予算で約33億9000万円を計上している。


道路事業


 【東関東自動車道水戸線(潮来~鉾田)】

 129億5000万円を配分。潮来市延方~鉾田市飯名間で調査設計、用地買収、橋梁上部・下部工、函渠工、改良工、跨道橋工を推進する。

 【国道6号牛久土浦バイパスⅠ期、Ⅱ期、Ⅲ期】

 Ⅰ期に11億6900万円、Ⅱ期に22億4000万円、Ⅲ期に2億円。

 Ⅰ期の牛久市遠山町~城中町の1・3㎞では調査設計、用地買収、改良・橋梁上部工を実施する。

 Ⅱ期のつくば市高崎~西大井の1・9㎞、土浦市中村西根~中の2・7㎞では調査設計、用地買収、改良工などを推進する。

 18年度に新規事業化したⅢ期の牛久市城中町~つくば市高崎の5・5㎞では調査設計を行う。

 【国道6号千代田石岡バイパス】

 20年度事業費は15億900万円。調査設計、用地買収、改良工、橋梁下部工を推進する。

 【国道51号神宮橋架け替え】

 早期開通へ調査設計、橋梁下部工を実施する。20年度事業費は25億円。


港湾事業


 【茨城港常陸那珂港区国際物流ターミナル整備事業】

 直轄分では岸壁(水深12m)のケーソン製作工などを実施する。20年度事業費は9億8000万円。

 復興庁計上分では、防波堤(東)のケーソン据付工などを予定する。復興庁分の事業費は6億5000万円。

 【鹿島港外港地区国際物流ターミナル整備事業】

 直轄では岸壁(水深12m)の本体工などを行う。20年度事業費は23億円。

 復興庁計上分として防波堤(南)のケーソン据付工などを実施する。20年度事業費は11億4000万円。


公園事業


 【国営常陸海浜公園】

 施設整備としてプレジャーガーデンの大型遊具整備、樹林エリアの高圧電線地中化などを推進する。20年度事業費は整備に5億6700万円、維持管理に8億8900万円。

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