伊奈町は2020年度内にクリーンセンター長寿命化計画をまとめ、21年度以降に基幹的設備の改良工事を行う。上尾市と共同で推進するごみ処理広域化が完了するまでに必要な修繕を施すことで、施設を長期的に稼働させる方針。長寿命化総合計画策定業務と発注仕様書作成業務を16日に公告しており、30日に開札する。計画を10月末までに策定した後、21年3月までに発注仕様書を完成させる。
伊奈町クリーンセンター(小針新宿2005)は1990年に稼働を開始し、焼却施設と粗大・不燃ごみ処理施設を有している。
焼却施設は流動床式・準連続式焼却炉形式で、30t/16hの焼却炉2系列を採用。施設の稼働開始後、99~2001年度にかけてダイオキシン類削減対策改造工事を実施した。
粗大・不燃ごみ処理施設については、25t/5hの処理能力。不燃性粗大ごみ回転式再処理設備を有する。
これまでの修理歴は▽2号炉空気加熱器修繕(11年度)=興銀リース▽電気工事(02年度)=岩崎電設工業▽焼却施設改造(1999年度)=クボタ環境サービス――など。
なお、上尾市と共同で進める新ごみ処理施設建設については、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言発令を受け、候補地選定や両市町長による協議の日程を延期している。
両市町は19年8月に伊奈町内で2件の応募を受け付けた。加えて地図上から独自に40カ所程度の候補地を抽出。20年6月議会をめどに最終候補地を公表する方針だったが「まったく見通せない」(上尾市担当課)状況が続いている。
【写真=クリーンセンターの外観】