記事

事業者
茨城県笠間市

「道の駅」発注へ S造3374㎡、建築工や排水工/駐車場、道路舗装工も

2020/05/30 日本工業経済新聞(茨城版)

 笠間市は、建設に着手する道の駅の整備イメージを公表した。建物はS造平屋、建築3374・84㎡で、飲食ブース(レストラン・フードコート)や直売所、多目的広場などを配置する。本年度は①道の駅建設工事(建築)②排水整備工事(土木)③駐車場整備工事(土木)④案内標識設置工事(とび)⑤道路舗装工事(舗装)―を発注する。施設は笠間稲荷神社拝殿の色である「笠間朱色」を取り入れるとともに、全ての人が快適に利用しやすいユニバーサルデザインとする。市民や観光客が交流する場として活用し、地域の活性化を目指す。オープンは2021年秋。


 担当課によると全体の事業費は25億円を見込んでいたが、防災施設等の整備が必要となったこともあり調整中という。

 道の駅建設工事は9月までの発注を予定しており、分離発注は行わない。排水整備工事の内容は調整池整備工(3000㎡)、排水工一式。造成工の盛土の状況を見ながら発注する見通し。

 道路舗装工事は外周道路である市道(笠)2296号線(L260m)のアスファルト舗装。内容は路盤工・舗装工各1200㎡。

 また、国道355号の右折レーン設置や舗装などを計画しており、発注については県と協議をしながら進めていく。

 道路舗装工事は造成工事、駐車場整備工事、案内標識設置工事は建築工事の進捗を見て順次発注する。

 建設場所は手越地内の国道355号と市道南友部平町線の交差部周辺。敷地面積は3万2500㎡。

 主要棟(1898・75㎡)は、トイレ、情報発信、飲食ブースなどを備える。

 直売所(1026・29㎡)には、仕入作業場、荷さばきスペース、加工室など。

 主要棟と直売所の間をつなぐ屋根付きの多目的広場(449・8㎡)を通り抜けると、北側の芝生広場へ至る。

 さらに防災施設(井戸、マンホールトイレ、防災ヘリポートなど)も整備する。トイレは全て洋式で男性用(小便器12基、大便器5基)、女性用(15基)、多目的用(2基)。

 駐車場は小型車272台、身体障害者用4台、大型車16台、バイク17台の計309台分を確保し、EV車充電設備も設置する。建物周辺はインターロッキングで舗装。植栽については検討している。

 飲食ブースに出店するテナント事業者は選考を経て決定しており、公表に向け調整している。

 現在は造成工の1工区を仙波建設㈱(笠間市)、2工区を㈲清水工務店(笠間市)が施工している。完了時期は1工区が10月、2工区が8月を予定。

 そのほか、道の駅の管理や運営方針を定める運営計画を策定している。昨年度は策定支援業務を㈱流通研究所(神奈川県厚木市)へ委託した。本年度も業務委託を検討。

 基本構想・基本計画・基本設計は三井共同建設コンサルタント㈱・㈱計画・環境建築JVが担当した。実施設計は㈱柴建築設計事務所(水戸市)がまとめた。

 市は17年度、JA常陸から農産物直売所「みどりの風」移転整備への協力要請を受けたため、農産物の直売所機能を核とした新たな交流拠点として道の駅の整備を決定。19年には指定管理予定者の第三セクター「㈱道の駅笠間」を設立した。


【図=道の駅 イメージパース、写真=道の駅の建設地、表=道の駅 整備スケジュール】

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら