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千葉県病院局

策定支援業務を公告/県病院局がインフラ長寿命化計画/がんセンターなど6施設

2020/06/02 日刊建設タイムズ

 県病院局は1日、「県立病院におけるインフラ長寿命化計画策定支援業務委託」の一般競争入札を公告した。次期「県立病院新改革プラン」を踏まえ、病院局施設の中長期的な維持管理等のトータルコストの縮減及び予算の平準化を目的に「県立病院におけるインフラ長寿命化計画」を策定するもの。同業務は、2016年2月に県が策定した「県公共施設等総合管理計画」に基づき、同局が管理するがんセンターなど6施設49棟を対象として、計画策定を支援するための検討調査などを実施する。

 入札参加資格は、県における物品等入札参加資格の委託A等級に格付けされ、国・地方公共団体の建築物(医療施設、住宅、教育施設等)の長寿命化計画(個別施設計画)の策定を元請けとして受注し、完了した実績があること、など。入札参加申請は今月17日に締め切る。その後、同29日から30日に入札書を受け付け、7月1日に開札する。履行期限は21年3月20日。予定価格は事後公表。

 同計画の期間は21~45年度の25年間。対象は▽がんセンター▽精神科医療センター▽救急医療センター▽こども病院▽循環器病センター▽佐原病院――の6施設。

 主な業務内容は▽個別施設の現状把握▽長寿命化計画の基本的な方針の検討▽実施方針の検討――の3項目。施設ごとに個別施設台帳を作成し、病院施設として求められる基準類の整備、維持管理情報の一元化の整備、維持管理の支援体制について検討する。

 個別施設の現状把握では、基本情報、運営情報等について整理。施設の老朽化状況と過去の点検、修繕作業の履歴を把握し、各部位について▽安全面における老朽化状況▽機能面における老朽化状況▽環境面における老朽化状況▽過去の点検・修繕作業等の履歴情報――に基づいて評価を行う。

 その上で、長寿命化計画の基本的な方針と実施方針を検討する。基本方針については、施設の目標使用年数を80年とし、各施設の中長期的な維持管理等に係るトータルコストの縮減、予算の平準化の観点から、損傷が軽微である早期段階から計画的な修繕を実施することを原則とした基本的な方針をまとめ、併せて修繕・改修サイクル、整備レベル等の最適化を図るための複数案の条件設定によるシミュレーションを行い、大規模修繕や建て替えについてもコストシミュレーションを実施する。基本方針の検討結果を基に、施設ごとに計画期間内の修繕等の時期や方法、費用見込み等の実施方針を検討する。

 対象施設のうち、がんセンターは、本年度に新棟が開院し、20~21年度の2か年で東病棟と緩和ケア病棟の改修を実施。また、精神科医療センターと救急医療センターは、22年度の開院を目標に「総合救急災害医療センター本棟」として、一体的な整備が計画されている。

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