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県土整備委、宇都宮、烏山、矢板を調査、連城橋架け替えも含め検討

2020/07/04 日本工業経済新聞(栃木版)

 県議会県土整備委員会(佐藤良委員長)の県内調査が3日、議事堂で行われ、宇都宮、烏山、矢板土木事務所管内8市町の重点要望個所について執行部と意見を交換。執行部は、さくら市が要望した1級河川荒川の連城橋上下流(喜連川)の河川改修事業について、調節池設置や連城橋の架け替えも含め効果的な対策を検討すると対応方針を説明した。

 要望個所は各市町5カ所で道路や河川、砂防事業の合計40カ所。重点要望個所の危険な状況などについて首長に代わって各土木事務所長が説明し、県の担当課長が対応方針を説明した。

 重点個所は宇都宮市が1級河川田川の河川改修(岩曽町~川田町、延長6500m)、上三川町が主要地方道宇都宮結城線の道路改築(上蒲生、800m)、那須烏山市が1級河川荒川(向田~藤田、5900m)の災害復旧助成事業、那珂川町が一般国道293号(三輪、2940m)の道路改築を要望。

 さくら市は荒川(連城橋上下流、延長500m)の河川改修、矢板市は主要地方道塩谷喜連川線(片岡、1120m)、塩谷町は藤原宇都宮線(東房、820m)、高根沢町は真岡那須烏山線(中柏崎~下柏崎、1900m)の交通安全施設事業を重点要望した。

 県の対応方針では21年度の改良復旧事業導入を目指す宇都宮市の田川について河床を約50㌢掘削し、上下流端の山田川合流点付近と給分堰付近に調節池を設置。田んぼダムや公共施設への雨水貯留施設などを整備する市とともに流域対策を推進し、浸水被害の解消を目指すことを強調した。

 那須烏山市の荒川は護岸部の工事を発注しており、今年度中に落合橋下部工の着工を目指す方針を説明。国道293号三輪は東側から用地調査などを進めていくとした。

 塩谷喜連川線では国道4号側の工事や東側の用地買収を促進。藤原宇都宮線は用地買収に着手し、真岡那須烏山線は北側未整備区間の詳細設計に入ると説明した。

 荒川の連城橋は一般県道佐久山喜連川線の橋梁。1956年架設で橋長72m、幅員6m(地覆除く)の5径間の橋。下流側に76年建設の側道橋が架設されている。

 橋の上下流は河川幅が狭く、さくら市では河川の拡幅や堤防嵩上げ整備を要望。県では現況測量調査を実施しており、出水状況などを検証した上で、上流への調節池設置や連城橋の架け替えも視野に入れた対策を検討する考えを示した。

 連城橋の南側では佐久山喜連川線早乙女工区が事業化され、市の桜並木再整備と併せて拡幅が実施される。市は早乙女工区の事業推進の要望項目でも架け替えへの配慮を求めた。

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