記事

事業者
栃木県大田原土木事務所

大田原土木、親園佐久山バイパス、一般競争6件8月頃公告、箒川下部工や函渠、南端の改良工も

2020/07/11 日本工業経済新聞(栃木版)

 県大田原土木事務所は、主要地方道大田原氏家線の親園佐久山バイパス(大田原市)で工事6件を発注する。1級河川箒川の橋梁下部工事、盛土区間に設置する市道2路線や水路の函渠工事3件、暗渠工事のほか、主要地方道矢板那珂川線交差点からの道路改良工事を発注する。いずれも条件付き一般競争で8月頃に公告。市道函渠のうち親園佐久山線の工事は本庁執行の入札案件となる見通し。

 親園佐久山バイパスは佐久山地区の現道東側のルート。区間は2010年度に供用した南端の矢板那珂川線交差部から市道ライスライン親園線までの延長約2200m。計画幅員は11・75m(2車線、片側歩道)。区間中央を流れる箒川の右岸側で工事を推進する。

 市道函渠は親園佐久山線と佐久山3号線に設置する。親園佐久山線は佐久山川付近の道路。バイパスに対して斜めに設置する形となり延長26m、内空は幅7m、高さ5・9m。工事名はバイパス函渠建設工事として発注。工期は約12カ月を見込んでいる。

 佐久山3号線は箒川近くの農地の道路。バイパスに対してはほぼ直角で函渠は延長12・75m、内空幅6・9m、高さ5・7m。

 水路函渠は佐久山3号線の南側に設置。農地の水路で函渠工の延長は54m、内空幅1・8m、高さ1・8m。高土被りと低土被りに対応した2タイプを配置。既存水路との接続部はL型水路工とする計画。

 矢板那珂川線交差部の道路改良工事は延長280m。交差点部からは左にカーブし、法面は最大2段の切土。切土量は約2万5000立方m。

 暗渠工事は山側の沢水などを下流へ排水するために実施。盛土で築造予定の道路下にφ2000㎜の高耐圧ポリエチレン管を勾配を付けて設置する。延長は42・6m。また、周囲に高密度ポリエチレン管(有孔管φ200㎜、300㎜)を合計約210m布設する予定。

 箒川の新橋は3径間連続鋼I桁橋(少主桁)。下部工は逆T式橋台2基、壁式橋脚2基。橋長147m。

 昨年度に左岸橋台に着手。今年度は右岸側の橋台1基と橋脚1基を施工する工事1件を発注。30mの護岸工も併せて施工する。左岸橋台のみ杭基礎でほかの3基は直接基礎。

 橋梁詳細設計はパシフィックコンサルタンツ(東京都)、函渠や道路詳細設計は富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当した。

 来年度以降は箒川の橋脚1基や盛土区間など右岸側の道路築造工事が進められる見通し。函渠の土被りは市道親園佐久山線が約3・5m、水路が約7m、佐久山3号線が約1m程度になる計画としている。

 親園佐久山バイパスの現道は人家が連なる区間。幅員が狭く、急勾配と急カーブが重なる個所もあり、朝夕には渋滞が発生。

 佐久山小学校や佐久山中学校の通学路になっており、安全で円滑な通行に支障を来していたことから13年度に事業着手した。概算事業費は約30億円。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら