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栃木県県土整備部

県県土整備部、改良復旧スケジュールを報告、田川は22年度早期に、巴波川155億、22年度末着工

2020/07/15 日本工業経済新聞(栃木版)

 県県土整備部は、昨年10月の東日本台風に伴う改良復旧事業スケジュールを県議会災害対策特別委員会(五十嵐清委員長)に示した。2021年度からの事業化を目指す1級河川の巴波川(栃木市)については事業費約155億円で地下捷水路を建設。22年度末に着工し、25年度に完成させる予定。田川(宇都宮市)は2カ所の調節池整備や河道掘削に加え、宮の橋下流の洗堰の改築を計画。事業費は約60億円で用地補償を進めて22年度早期の着工、25年度完了を目指す。

 田川、巴波川のほか改良復旧事業に着手している5河川のうち思川(鹿沼市)、永野川(栃木市)、秋山川(佐野市)については、住民向けに事業内容を説明する動画をユーチューブで公開している。

 巴波川の地下捷水路(バイパストンネル)は第3小学校付近の栃木粕尾線から宇都宮栃木亀和田線、小林栃木線の県道などの地下に築造。延長は約2・4㎞で約10mの深さに管径約5・5mのトンネルを築造する計画。栃木土木事務所が16、17日に説明会を開催する。

 田川は山田川合流点付近から給分堰(川田町)付近までの延長約6・5㎞が対象。河道を約50㌢掘削し、山田川付近と給分堰付近にそれぞれ10~15haの調節池の設置を想定。来年1~3月に用地説明会を開催。調節池は可能な限り早期着工を目指す。田川では堆積土砂の除去工事を6月まで実施した。

 巴波川、田川の河川整備にあたってはそれぞれ栃木市、宇都宮市と協力。雨水貯留施設や普通河川への調節池の設置など総合的な流域対策にも取り組んでいく。

 5河川の19年度補正を含む今年度予算額は永野川が17億9000万円、荒川・塩谷(那須烏山市)が23億1000万円、秋山川が19億9000万円、思川が11億8000万円、黒川(壬生町)が2億1000万円。

 永野川は掘削や築堤、護岸工事、橋梁架け替えや堰の改築を実施。対象区間は計10・6㎞で総事業費は約192億円。一部工事に着手しており、秋以降24年度まで工事を実施していく。

 荒川は向田地区の1・5㎞と上流の藤田地区など4・4㎞が事業区間。築堤や護岸工事、落合橋の架け替えなど総事業費約60億円。工事期間は今年度から23年度まで。

 秋山川は主要地方道桐生岩舟線大橋などを含む約3㎞が区間。総事業費約62億円で24年度まで工事を実施する。

 思川は主要地方道鹿沼足尾線天満橋の上下流3・2㎞、黒川は北関東自動車道の上下流2・9㎞が対象区間。左右岸で必要な河道掘削や築堤、護岸工事を施工。

 思川は事業費約23億円で4月から22年度、黒川は事業費約4億円で4月から21年度にかけて工事を進めていく。

 測量設計は田川と巴波川が21年度に完了する予定。事業に着手している5河川は永野川が21年度に完了。4河川は今年度に完了する予定。

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