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栃木県県土整備部

県県土整備部、堤防強化プロジェクト、橋周辺や水衝部中心に約900カ所、9年間、22年度までは集中対策

2020/09/19 日本工業経済新聞(栃木版)

 県県土整備部は、堤防強化緊急対策プロジェクトの実施概要を示した。期間は今年度から2028年度までの9年間。対象箇所は橋梁など構造物周辺や水衝部を中心に約900カ所を想定しており、堤防の腹付けや巻堤、根固工などの対策を講じる。今年度当初予算は30億円で被災した箇所を含めて約120カ所で実施。22年度までの3カ年は優先度が高い場所を集中的に実施する。21年度は約220カ所、22年度は約260カ所を見込んでいる。

 同プロジェクトは昨年の東日本台風を踏まえて創設。下流の整備状況によって改良復旧ができない箇所や堤防の弱点となる橋梁部付近、水衝部などで長時間の洪水に耐えられる粘り強い堤防を整備し、被害を軽減させる。

 越水対策として堤防全体をコンクリートなどで被覆する巻堤、越水や漏水の対策として掘削した堆積土砂を活用し、堤防の幅を広げる腹付け築堤工事を実施。護岸部も整備する。

 対象箇所のうち約800カ所は構造物周辺部と水衝部。このうち市街地や人家が連坦する地区など甚大な被害が想定される約300カ所を優先し、今年度から22年度までに整備。ほかの約500カ所は21年度から28年度まで対策を進めていく。

 構造物周辺と水衝部の対策は今年度に約60カ所、来年度に約180カ所、22年度に約260カ所、23年度以降は毎年約50カ所を想定。

 このほか今年度は堤防決壊や越水、溢水が発生した約20カ所で対策を実施。また、河川施設が被災した箇所やその前後区間については今年度と来年度にそれぞれ約40カ所の実施を見込んでいる。堆積土砂の除去は毎年実施していく。

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