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茨城県ひたちなか市

佐和駅外観デザイン案/和み・うるおいのある駅舎/自由通路、広場整備は来年度の着工目指す

2020/09/29 日本工業経済新聞(茨城版)

 ひたちなか市は、佐和駅東西自由通路および新駅舎の外観デザイン案を公表した。デザインのコンセプトは「中心性・和み・うるおい」―。駅周辺地区での中心的な存在として、西口広場などの周辺環境や、新たに整備する東口広場と調和のとれたデザインを基本方針とした。実施設計を2021年1月までにまとめて、早ければ4月にも工事に取り掛かる。


 駅周辺地区のランドマークとするため、自由通路には大屋根や大庇を掛ける。新駅舎は大きなゲートの形状とすることで中心性を強調した。

 東口では自由通路の形状を階段状に、西口の壁面は縦のストライプとすることで「沢」の流れを表現。壁面は木を連想させる茶系を採用し、親しみやすく明るい雰囲気を感じるものとした。

 照明は温かみのある暖色系を付ける。利用者に和みを与えるとともに、存在感のある夜景を創造する。

 今後の整備スケジュールでは、㈱JR東日本建築設計(東京都渋谷区)が実施設計を来年1月までに策定する。その後はJR東日本との工事施工協定を結び、早ければ4月にも着工する見通し。

 JRが担当する東西自由通路および新駅舎整備では、まず西口改札口の南側に仮設駅舎を整備し、既存の乗換え用の跨線橋と合わせて駅利用エリアとする。22年度末の供用開始を目指して整備を推進する。新駅舎完成後の23年度には、乗換用の跨線橋は解体・撤去する。

 市では、新駅舎整備と並行し東口広場を整備していく。区画整理事業として進めるものでロータリーや駐車場ほか、道路整備などを行う。

 駅舎内は通路や階段に手摺りを設けるなど、バリアフリー整備ガイドラインに基づいて整備を進めていく。

 階段部は両側に2段手摺りを設置する。段鼻部は周囲の部分との明度差を大きくし、識別しやすくすることで転倒・躓きを防止する。

 エレベーターは車椅子での昇降ができるように、定員11人(1400㎜×1350㎜)、出入り口幅800㎜以上、二方向出入口のものを検討している。

 トイレは東口公衆トイレと自由通路ラチ内に新設する。手摺り付きの小便器や洗面器、ベビーチェア、多機能トイレを整備する。西口公衆トイレは既存のものを利用する。

階段状の自由通路が特長的な東口 西口の壁面はストライプで「沢」を表現

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