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千葉県農林水産部

2地区の継続妥当/県農林水産部/公共事業評価審を開催/小糸川と一松地区を再評価

2020/11/30 日刊建設タイムズ

 県農林水産部は27日、千葉市の自治体福祉センターで2020年度「第1回県農林公共事業評価審議会」(会長=相川文明・NPO法人ちば水土里支援パートナー理事長)を開き、湛水防除事業一松地区、かんがい排水事業小糸川地区の再評価と経営体育成基盤整備事業榎沢地区、林道開設事業浜荻線地区、地すべり防止事業奈良林地区の事後評価を実施。再評価2地区は「継続を妥当」、事後評価3地区は「事業計画通りの効果が得られている」とした。

 かんがい排水事業の小糸川地区(君津市、富津市)は、幹線用水路が完成後30年以上を経過し、老朽化が著しく、維持管理費が増大し、用水の適正配分も困難な状況にある。このため、水利施設の改善・再整備による用水体系の再編を行い、農業用水の確保と安定的な農業経営を図ることとした。

 工期は06~27年度。受益面積は1607ha(君津市1050ha、富津市557ha)。総事業費は164億5040万円を見込む。事業内容は用水路工42・3㎞、取水工1か所、揚水機場3か所など。

 本年度末までに事業費118億6600万円を投入する計画で、本年度末の進捗率は72・1%を見込む。残事業費は45億8400万円となっている。また事業量では、これまでに用水路工27・3㎞を完了し、進捗率64・5%という状況。未着手は約15㎞。

 今後は、区分地上権設定等を促進し、優先順位に基づき、効率的・集中的・経済的な施工を行う。未着工区間では、分水工の数が多く用水管理に多大な労力を要していることから、水管理システムを導入し、管理能力の低減化を図る。

 一方、湛水防除事業の一松地区(長生村、白子町)は、上流域で湛水被害が激化していることから、幹線排水路を整備し、湛水被害を未然に防止することを目的に実施。

 工期は09~21年度の12年間。受益面積は長生村が311・7ha、白子町が109ha。総事業費は約17億8680万円(1期)を見込む。事業費は当初の14億5000万円から3億3680万円増加し17億8680万円となっている。事業内容は潮遊水池掘削工1200m、排水路工2360mなど。

 本年度末までに事業費11億9500万円を投入する計画で、事業費ベースの進捗率は66・9%。事業量は本年度末までに潮遊水池掘削工366m、排水路工1400mを整備。

 排水路1400mの施工により湛水被害が減少していることから、今後は残る960mを整備し、湛水被害のさらなる被害解消を図る。

再評価2地区と事後評価3地区を審議

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