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茨城県自然環境課

県自然環境課が筑波山頂トイレや山道の整備へ

2020/12/10 日本工業経済新聞(茨城版)

 県自然環境課は、県内屈指の観光資源である筑波山の魅力を高めるため、山頂公衆トイレの整備と登山道(深峰歩道、おたつ石コース)の改修を計画。12月定例議会に上程している補正予算案には、事業費2億2769万3000円を盛り込んでいる。予算案が承認されれば、いずれも設計を年明けに指名競争入札で発注する。

 山頂トイレは、ケーブルカーの終着駅や売店がある御幸ヶ原に2カ所建っている。

 そのうち東の女体山側のトイレ(1984年築、補強れんがブロック造平屋、延べ床面積67・4㎡、男性〔大2・小9〕、女性〔8〕、多目的〔1〕)で、屋根や外壁の傷みが激しいことから、衛生面や自然環境に配慮して建て替えか大規模改修に取り掛かる。工事費1億円、設計費2000万円を計上。

 これから維持・管理を担うつくば市と協議して整備方針を決めるが、いずれにせよ工事は次年度に発注となりそうだ。

 なお、もう一方の男体山側のトイレ(W造平屋、延べ床面積79・14㎡)は2007年に改築している。その際はヘリコプターで資材を運搬し、施工した。

 登山道の改修は、北の桜川市側のユースホステル跡地から御幸ヶ原に至る深峰歩道と、東の石岡市側のつつじヶ丘から白雲橋コースとの合流点である弁慶茶屋跡に至るおたつ石コースで予定。

 深峰歩道は全長1・2㎞で、幅員は2m程度。山頂トイレのし尿運搬にも使用されている。唯一、工事車両が通るルートでもあり、洗掘が激しいため、全面をコンクリート舗装する。工期は4カ月を想定。

 工事費約7000万円、設計費約1000万円、測量費約1000万円を配分。年明けに測量と設計を発注する。工事発注は来年度になりそうだ。

 おたつ石コースは全長1㎞。そのうち木製階段などの破損箇所が17カ所、合計500m程度ある。工事費1000万円、設計費700万円を充て、同じく設計を年明けに、工事を来年度に発注する。工期は6カ月、設計期間は4カ月を見込む。


【①建て替えか改修を行う山頂トイレ②キャタピラー車によるわだち掘れが激しい深峰歩道③木製階段がくずれているおたつ石コース】

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