記事

事業者
山梨県中央市

来年度実施設計着手へ 中央市豊富庁舎を複合化

2020/12/18 山梨建設新聞

 中央市は旧市役所豊富庁舎(大鳥居地内)の改修に向け来年度、実施設計に着手する方針を明らかにした。庁舎統合により空いたスペースを有効活用し、公民館や図書館、児童クラブなどの機能を持つ複合施設にする計画。開会中の12月市議会特別委員会で配置計画素案が了承されれば、当初予算案に関連経費を盛り込む見通し。12月市議会で江間政雄議員の質問に答えた。

 同庁舎は豊富小学校の北側に位置。2階建てで延べ床面積は2348㎡。庁舎統合により現在は主に市役所豊富支所として使用している。市は改修に向け2018年度に基本設計をディナック中日本に委託して作成したが、庁舎整備のほかにリニア中央新幹線整備に関わる大型事業が続いたことによる財政上の理由などから、実施設計以降に着手するタイミングを検討していた。

 これまでの市議会での答弁によると、豊富庁舎は支所機能に加え、図書館や児童クラブを設置し、「子どもからお年寄りまで幅広いサービスが提供できる施設として検討する」としている。市議会の「庁舎統合に伴う施設のあり方検討特別委員会」では、市から配置計画の素案が示され、施設機能として、児童の学習、静養、遊び場、生活スペース、地域コミュニティースペースなどを盛り込む計画とした。

 江間議員は素案について「おおむね妥当」と評価しており、早急に計画を進めるよう市に求めた。市は「今議会中も特別委員会が開催されるが、そこで素案を了承していただければ、来年度からでも豊富庁舎の改修設計に着手したい」と答え、順調に素案が承認されれば来年度、関連経費を予算化する方針を示した。

 現在、豊富地区の放課後児童クラブについては、同庁舎近隣にある豊富保健センターを活用している。だが同センターは老朽化が進んでおり、江間議員はトイレなど水回りについて「決して健全な状態とは言えない」と、早期に移転する必要がある状況にあると強調した。

紙媒体での情報収集をご希望の方は
建設新聞を御覧ください。

建設新聞はこちら