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埼玉・茨城県の幸手境線BPが開通

2021/03/23 埼玉建設新聞

 埼玉、茨城の2県が共同整備に取り組んでいた県道幸手境線バイパス(BP)の県境部区間1825mが20日に全線開通した。両県を渡るBPのシンボルにも位置付けられた「令和橋」上で、交通安全を祈願する開通式を同日実施。今後のBP整備の効果に大きな期待が示された。

 同BPは、幸手市東4丁目から中川を横断し茨城県五霞町元栗橋まで至る延長1825m(埼玉側950m、茨城側875m)、幅員16mの路線。総事業費として埼玉が23億円、茨城は15億円をそれぞれ拠出し、新たな道路ネットワークが完成した。

 中川上に架けられた令和橋(橋長100m、幅員14m)の名称は、地元市民・町民の意見も取り入れ決定した。開通式であいさつした木村純夫幸手市長は「親しみのある橋梁となってほしい」と思いを述べた。令和橋の整備費は14億円。逆T式橋台と張り出し式橋脚の上に鋼3径間連続鈑桁を構築した形で、橋台の基礎をφ600mm、長さ53mの鋼管くい86本、、橋脚部はφ800mm、長さ46mの同くい48本が支えている。

 染谷森雄五霞町長は「事業完了までに長い期間を要した。これで地域の渋滞緩和などが図られる」と新たなインフラ構築の意義を説明した。埼玉側の事業着手は1997年度。1年後の98年度に茨城側の事業が始まっている。BP開通で周辺の圏央道インターチェンジ(IC)へのアクセスが向上し、物流交通の活性化が図られる点も染谷町長は強調した。

 設計・施工を担った杉戸県土整備事務所の田中勝也所長は「これからも災害に強い道路づくりにまい進する」と責任感を新たにした。茨城県境工事事務所の平田正所長も両県の一段の発展を願った。

 開通式では茨城県の風習にならい、道路上に置いた「交通安全祈願」の文字盤を事業関係者が清める儀式やテープカット、渡り初めが行われた。

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