県企業局は25日、芳賀第2工業団地(芳賀町下高根沢)の第1期予約分譲内定企業の日新(横浜市中区、筒井雅洋社長)と東洋濾紙(東京都中央区、戸部浩介社長)の2社と予約協定調印式を開催した。日新は第2街区4・62ha、東洋濾紙は第3街区5・55haを購入。分譲契約と土地の引き渡しは2022年春の予定。日新は約2万平方mの物流倉庫建設を計画し、2023年度に着工。東洋濾紙は約4000平方mの工場建設を計画し、土地購入後に速やかに着工する。両社とも設計・施工者は未定。
日新は既存の事務所兼倉庫機能を芳賀第2団地内に移転。22年10月までに設計を仕上げ、23年に着工。S造平屋建て事務所兼倉庫を建設。投資額は数十億円規模。東洋濾紙は1期計画で24時間稼働のS造平屋建て倉庫を建設。投資額は30億円規模。
日新の渡邊淳一郎代表取締役専務執行役員、東洋濾紙の八掛浩之取締役管理本部長が矢野哲也企業局長との予約協定調印に臨んだ。臨席した見目匡芳賀町長は「LRTかしの森停留場から東に800mの土地。交通アクセスに恵まれた場所」と歓迎の言葉を寄せた。
矢野局長は「日新は国際物流大手であり、本田技研工業と密接な関係を築く。東洋濾紙は宇都宮で創業した国内初の濾紙メーカー。コロナ検査キットを国内で唯一製造し、需要が拡大中。県の戦略3産業(自動車、航空宇宙、医療福祉機器)に合致する」と式辞。
渡邊代表取締役専務執行役員は「30年前の1991年に芳賀町に進出し、事務所兼倉庫を構える。芳賀地区の物流拠点拡大計画があり、素晴らしい土地が見つかった。新たな技術を世界に運ぶため、2024年に最新鋭の物流センターを稼働させたい」と抱負。
八掛取締役管理本部長は「芳賀工場のコロナ検査キット需給がひっ迫し、芳賀第2工場の位置付けとなる。イムノクロマトフィルターを使った検査キットは安価で短期間で結果が出る。高額なPCR検査に比べ、需要が増えている。主力製造工場にしたい」と述べた。
予約協定調印式に日新は桜井哲男常務執行役員、矢野利彦総合営業第1部長、松尾尚俊総合営業第1部次長、東洋濾紙は伊與部博昭執行役員濾紙本部長、植野昭子芳賀工場長、臼井恒児濾紙企画部副部長が出席した。