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【インフラDX】「最先端の技術体験を」/国交省DXルームが開所

2021/04/13 本社配信

 データやデジタル技術を活用してインフラ分野を変革する国土交通省の「インフラDX」が本年度から本格的に始まる。12日には国交省本省に整備されたインフラDXルームの開所式が行われた。本省、各地方整備局、国土技術政策総合研究所(国総研)などを超高速回線で接続し、新たな働き方の実践と先端技術の学びや体験の場となるもので、13日から始動する。ウェブ会議やサテライトオフィスとしての活用に加え、AR(拡張現実)・VR(仮想現実)を使った民間先端技術の体感が可能になるほか、大容量・高速通信ネットワークを用いた現場との連携加速が期待される。国交省では画像や3次元データを活用した遠隔での技術支援の実施等に向け、産学官の連携を進めていく。

 関係機関をオンラインで結んで行われた式典で、山田邦博技監は「最先端の新技術を国の職員、地方自治体や建設業界の方々で情報を共有し、体験することで、その良さを感じ取っていただき、施策を推進していくためにDXルームを整備した。これからも本省と地整、研究機関が一緒になって安全・安心で豊かな社会が実現できるよう一緒に頑張りましょう」と呼び掛けた。引き続き、4月1日付で大臣官房に新設したインフラDX総合推進室の森戸義貴室長(技術調査課長)が職員を代表して決意を表明し、山田技監からルームプレートを受け取った。

 国交省では、コロナ禍を契機とした非接触・リモート型の働き方への転換と抜本的な生産性や安全性の向上を図るため、5Gをはじめとする基幹テクノロジーを活用したインフラ分野のDXを強力に推進する方針を打ち出している。また、インフラのデジタル化を進め、2023年度までに小規模なものを除く全ての公共工事においてBIM/CIM活用への転換を実現させる考え。

 現場と研究所が連携した推進体制も構築する方針で、DX推進のためのDXルームと、国総研に整備するローカル5G利用環境などを備えた建設DX実験フィールドおよびDXセンター、関東・中部・近畿・九州の4つの地方整備局のDX推進センターを超高速通信インフラで接続し、3次元データを活用した新技術の開発と導入促進、人材育成等を実施する。


【写真=山田技監(左)と森戸室長(右)がルームプレートを手に記念撮影】

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