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栃木県小山市

小山市 都計道城東線を拡幅、総事業費26億円、改良570mと擁壁工発注

2021/04/17 日本工業経済新聞(栃木版)

 小山市は、都市計画道路3・4・101号城東線道路改良事業計画(雨ケ谷、雨ケ谷新田)をまとめた。地区を東西に横断する国道50号~主要地方道小山環状線間の南北軸となる総延長1752mを幅員18~21mに拡幅改良する。用地取得が大詰めを迎えたため、第1四半期に2件の初工事を発注する。一般競争は延長570mの改良工事を公告し、11カ月で施工。指名競争では延長50mのL型擁壁を3カ月で施工する。25年度末の完成を目指し、総事業費26億円を見込んでいる。道路詳細設計は都市設計(市内)が担当した。

 国土交通省の都市構造再編集中支援事業を導入し、都市再生整備計画の基幹事業に位置付けた。21年度当初予算には事業費1億4442万5000円(委託料1000万円、工事費1億1200万円、公有財産購入費1000万円)を計上した。

 雨ケ谷地区はJR小山駅南東部約3㎞に位置。北側は国道50号、南側は小山環状線(都市計画道路3・4・103号小山南通り)、東側は小山工業団地、西側は住宅地(城南第2土地区画整理事業)に囲まれた区域。城東線は地区中央の骨格となる縦断幹線道路。

 2014年5月に事業認可を取得。当初の20年度の完了予定を修正し、21年1月に県の事業計画変更許可を得た。20年度末の用地取得率は約75%。現道には歩道がなく、幅員は6~8m。車両と歩行者や自転車が錯そうし、危険な交差点が存在する。

 公共交通機関は小山駅東口から間々田南東部まで、地域コミュニティバス大谷東路線が城東線を運行。子どもや高齢者といった交通弱者の生活に欠かせない足の役割を担う。公共交通の利便性向上に向け、安全安心な停留所と周辺の歩行空間の確保が求められる。

 標準部の幅員構成は車道3m×2、停車帯2・5m×2、両側に3・5mの歩道。交差点には3mの付加車線を設ける。歩道と停車帯の間には境界ブロックと管渠型側溝、歩道の外側は地先境界ブロックで区分。道路規格は第4種第2級、設計速度は時速50㎞。

 21年度は南部の雨ケ谷公民館から北進し、雨ケ谷郵便局までの570m区間を施工。22年度は反対側の520m区間に加え、雨ケ谷郵便局の先線となる380m区間を施工。23年度は雨ケ谷郵便局先線の反対側380m区間を施工する。

 24年度は北端の国道50号までの660m区間とともに、南端の小山環状線から雨ケ谷公民館までの192m区間を施工。最終となる25年度は24年度工事の反対側の660m区間と192m区間を施工。いずれも上下水道工事と連携しつつ、施工を進める。

 車道表層は排水性アスファルト舗装5㌢、基層は密粒度5㌢、上層路盤は粒調砕石15㌢、下層路盤は再生骨材15㌢、路床置き換え有効層は70㌢、路床置き換え無効層は20㌢。歩道舗装は開粒度4㌢、路盤は再生骨材10㌢、フィルター層(砂)10㌢。

 用途地域は城東線の西側が第1種低層住居専用地域、東側が第1種中高層住居専用地域に指定。地区中央部が標高約35mと高く、東側が約33m、西側が約30mと高低差があって東西方向に傾斜。低地は水田、高地は畑地に開墾されている。

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