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茨城県桜川市,茨城県筑西広域市町村圏事務組合

22年度新消防署建設/延べ床3000㎡程度想定/桜川消防署移転

2021/05/26 日本工業経済新聞(茨城版)

 筑西広域市町村圏事務組合は桜川消防署の移転改築に向け、新庁舎建設を2022年度に計画している。建設予定地は県西総合病院の解体跡地で、延べ床面積は消防庁舎、訓練棟、倉庫、そのほか付帯施設など合わせて3000㎡程度を想定。概算工事費の上限には税込み14億円を試算する。21年度に基本・実施設計をまとめ、22年度の着工、23年度中の運用開始を目指す。また桜川消防署の移転に伴い、大和分署を統合する方針で、移転後の23年度以降にも両施設を解体する見込みだ。

 県西総合病院跡地の所在地は桜川市鍬田604-1ほか4筆で、岩瀬福祉センターの東側に位置する。敷地面積は約1万7000㎡で、南側は旧国道50号、北側は一級河川桜川に接している。

 このうち敷地北側の約1万㎡に新桜川消防署を建設する計画。南側の約3000㎡は岩瀬福祉センターの駐車場として共同利用する予定で、市が整備する見込み。残る約4000㎡は東側に通る市道の拡幅整備に活用する。

 新桜川消防署は、署長室、事務室、会議室、倉庫などの事務施設、指令端末室や更衣室などの付帯施設、車庫および倉庫施設、仮眠および休養施設(トレーニング室、男女浴室等)、そのほか施設で構成する。職員数は毎日勤務者3人と交代制勤務者53人を想定。

 また共同駐車場とは別に、職員・来客用の駐車場を整備する。緊急車両の出入り口は東側市道に確保する。幅は15m程度を見込む。職員・来客用や南側共同駐車場にも出入り口を設ける予定だが、緊急車両の動線と重ならないよう配慮する。

 災害応急対策拠点として機能を発揮できる地震・災害に強い施設とし、高機能かつ人や環境にやさしい施設を目指す。

 現在の桜川消防署(西桜川2-29)は老朽化と狭あい化が著しい状況であり、移転改築を計画。併せて東日本大震災で被災し、現在もプレハブの仮設庁舎で運営する大和分署(羽田1000)を統合する。防災拠点機能や各種訓練施設の充実とともに、災害時に緊急消防援助隊などの受け入れ可能な場所を確保する。

 5月24日には設計委託の公募型プロポーザルを開始。参加表明書などは6月9日まで受け付け、7月にも事業者を選定する。履行期限は22年3月31日。予算額には税込み1億3053万1000円を設定している。

 なお県西総合病院の解体は桜川市が実施。施工は足立建設㈱桜川営業所(桜川市)が担当した。


 【写真=建設予定地】

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