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群馬県県土整備部

県土整備部が2021年度予算試行方針示す

2021/06/09 群馬建設新聞


県県土整備部は8日、建設現場のWeb監督モデル工事を70件以上試行するなどの内容を盛り込んだ2021年度予算の執行方針を明らかにした。同部における一般会計公共事業予算は約573億円で、前年度比8%減少。また、生産性向上の取り組みとして週休2日制モデル工事150件以上、建設キャリアアップシステム(CCUS)168件以上、ICT活用工事70件以上を目標として掲げている。

予算状況については、厳しい財政状況を踏まえて公共事業費を抑制、防災・減災対策について重点的な予算を確保した。主要政策として災害レジリエンス№1の実現へ218億円、多様な移動手段の確保に118億円を充てている。B・C等級規模工事の確保を目的に、金額ベースでB等級12%以上、C等級3%以上の計15%以上の工事発注を目標としている。

Web監督は、Webカメラなどを利用して遠隔で現場の監督・検査業務を行う取り組み。段階確認や材料確認、立会などで実施している。確認にともなう待ち時間の削減や書類の簡素化など受発注者双方の業務効率化や、新型コロナウイルス感染拡大防止などを狙いとして20年度に開始。21年度は発注者指定型で70件以上の試行を目指している。

ICT活用工事は、発注者指定型・受注者希望型を合わせて70件以上の試行が目標。ICT建機を利用しない小規模ICT活用工事については、各土木事務所で5件以上、計60件以上の発注を計画。うち、1件はB、C等級に限定して行いたい考えを示している。

Web監督、ICT活用工事は県庁全体で進めているDX(デジタルトランスフォーメーション)における県土整備部の取り組みの一環として実施する。こうした取り組み以外にも現在、さまざまな場面でDXの取り組みが展開できるか検討を行っており、9月までに具体的な内容を取りまとめ、10月から順次着手する。

建設現場の働き方改革に向けては、週休2日制とCCUSの推進を計画。週休2日制モデル現場は、発注者指定型50件、受注者希望型100件以上の試行を予定している。CCUSについては、発注者指定型28件以上、受注者希望型140件以上を目標とする。

また、施工時期の平準化の取り組みとして四半期ごとの工事発注率を設定。第1四半期60%、第2四半期75%、第3四半期90%とする。委託業務も履行期限の平準化に向け、年内期限を50%以上、1~2月を25%以上、3月を25%以下と定めている。

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