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茨城県水戸市

2021年度大型案件/渡里小長寿命化21億/立体駐車14億充て着工へ/笠原・吉沢校舎を増築

2021/04/08 日本工業経済新聞(茨城版)

 水戸市が2021年度に計画している建築事業をまとめた。学校の長寿命化や増築を重点的に取り組んでおり、渡里小の長寿命化改良に3カ年21億円で着手する。早ければ9月の定例市議会における本契約承認となる見込みだ。増築は笠原小(2期)と吉沢小でそれぞれ進めていく。水戸芸術館東地区の立体駐車場整備には3カ年14億1000万円で着工。高齢者福祉施設の西部いきいき交流センターは23年度まで継続費7億1500万円を充て、建築工事に取り掛かる。

 渡里小学校(堀町)の長寿命改良は校舎3棟、計6004㎡をまとめて発注する。過去の長寿命改良工事と同様に、建築・電気設備・機械設備(給排水)・機械設備(空調)の4分離を想定している。最短で9月の定例市議会における本契約承認を視野に入れているという。仮設校舎の設置完了を7月末に予定する。

 改修内容としては外壁の補修、塗装の更新、電気・水道などインフラの更新、中性化対策、トイレ洋式化などとしている。さらに給食の運搬や障害者が利用できるエレベーター1基を新設。

 水戸芸術館東地区の立体駐車場は、新市民会館の開館に合わせて23年度中の完成を目指す。規模はS造5段6層、延べ床面積約7000㎡。駐車台数は身障者用12台含む約300台。建物高さは約20m。水戸芸術館(五軒町1―6―8)の東側、アートタワーの隣に建設する。

 酒門小学校(酒門町)の長寿命化改良2期工事のうち、建築工事は1期工と同様に10月ごろに発注を想定。さらに電気設備、給排水、空調も年内発注を見込んでいる。2020~22年度継続費7億4300万円を措置。内容は外壁の塗装や防水の改修、中性化対策、インフラ設備の更新、トイレの洋式化(ふた付き暖房温水洗浄便座へ改修)、エレベーターの新設など。

 校舎増築では、笠原小(2期)に2カ年継続費9億200万円、吉沢小を同6億900万円を措置。増築校舎はいずれもS造。笠原は2階建て約1601㎡、吉沢は3階建て約900㎡で建設する。それぞれ12月議会での本契約可決を目指し、下半期に一般競争入札を発注する。

 西部いきいき交流センター(河和田3丁目)はRC造2階建て、ピロティ部分を除く延べ床面積約1450㎡で整備する。工事については、9月か12月の議会における本契約可決へ発注準備を進めていく。21~23年度継続費7億1500万円を計上。供用開始は23年度中とする。


【写真=長寿命化する渡里小】

長寿命化する渡里小

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