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【地域脱炭素】30年度までに100カ所の先行地域を

2021/06/15 本社配信

 政府の国・地方脱炭素実現会議は、地域脱炭素ロードマップをまとめた。「地方からはじまる、次の時代への移行戦略」と題し、足元から5年間に政策を総動員して、人材・技術・情報・資金を積極支援する。具体的には2030年度までに少なくとも100カ所の「脱炭素先行地域」を作るほか、自家消費型太陽光や省エネ住宅、電動車など全国で重点対策を実行する。また、モデルを全国に広げることで、50年を待たずに脱炭素の達成を目指す。

 国から地域への資金支援を複数年度にわたり継続的に可能とすることで、地方自治体が脱炭素化の取組を計画的に進めやすくする。さらに、国や地方の公共施設の太陽光発電導入など、公共部門が率先して再エネ導入・省エネ対策を進めていく。

 脱炭素先行地域づくりは、地方自治体や地元企業・金融機関が中心となり、国も積極的に支援しながら地域特性等に応じて脱炭素に向かう先行的な取り組みを実行する。主に住宅・建築物の省エネ・再エネ導入、再生可能エネルギー熱や未利用熱、カーボンニュートラル燃料の利用、地域特性に応じたデジタル技術も活用した脱炭素化の取り組みなどの適切な対策を組み合わせて行う。25年度までに実現の道筋を立てる。

 また、全国で取り組む脱炭素の基盤となる重点対策を整理し、国はガイドライン策定や積極的支援メカニズムにより協力する方針。重点対策としては、▽屋根置きなど自家消費型の太陽光発電▽地域共生・地域裨益型再エネの立地▽公共施設など業務ビル等における徹底した省エネと再エネ電気調達と更新や改修時のZEB化誘導▽住宅・建築物の省エネ性能等の向上▽資源循環の高度化を通じた循環経済への移行▽コンパクト・プラス・ネットワーク等による脱炭素型まちづくり―などを掲げる。

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