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油断の落とし穴に注意(埼玉・KM) 2017/10/18
油断の落とし穴に注意
▼戦国の昔、上杉憲政(のりまさ)、上杉朝定(ともさだ)、足利晴氏(はるうじ)の3者が8万ともいわれる連合軍を率い、北条綱成(つなしげ)が手勢3千で守る河越城(埼玉県川越市)を包囲した。援軍に駆け付けた北条氏康(うじやす)も圧倒的な兵力にひるんだのか攻めてこない。「これは勝ったぞ」と、連合軍は楽勝気分で城が落ちるのを待っていたことだろう。ところがある夜、油断しきった連合軍に氏康が奇襲を掛けた。連合軍は大混乱に陥り、朝定は討死、憲政と晴氏はともに敗走した
▼日本三大奇襲に数えられる「河越夜戦」の出来事だ。相手を油断させ、慎重に奇襲作戦を練った氏康が勝ちを拾い、圧倒的な優位にありながら油断のため連合軍が敗れた。戦時でありながら警戒を怠ったのが敗因になったのだろう。つくづく油断とは怖いものだと思う
▼埼玉県内の建設業における、ことし1月~8月末までの労働災害は前年より58人多い355人。死亡災害は減ったが、全体の労災数は増加傾向にある。全国的に見ても墜落・転落事故が目立って多いのが特徴
▼こうした事態を踏まえ、埼玉労働局の荒木祥一局長が、さいたま市の工事現場を視察。集まった作業員たちに「不安全な行動を取ろうとしたとき、家族や親しい人の顔を思い浮かべてください。その一呼吸、一手間が災害を防止することにつながります」と安全のための訓話を述べた
▼不安全な行動の多くはまさに油断のなすところだろう。油断が心に隙をつくり、凶事がその隙を突く。河越夜戦の連合軍がそうであったように、油断の先には落とし穴が待っている。一呼吸、一手間を大事にし、どうせなら氏康のように勝ちを拾いたい。(埼玉・KM)
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