コラム

2002/10/24

大の仲良し

2002.10.24 【大の仲良し】

▼埼玉県南西部の狭山丘陵に広がる入間、狭山の両市が、いま、航空自衛隊入間基地周辺の国有地(保留地約44?)の活用問題をめぐって、国との間で、『買って』『買えない』の、こう着状態が続いている。国有地の有効活用を迫られている国は毎年「早期処分を図りたいので、利用計画策定を両市に促している」ものの、両市とも「現在の厳しい財政状況では、時価での土地購入を伴う計画策定は無理です」と困惑の表情

▼両市にまたがる合計5か所の保留地は、もともと旧陸軍航空士官学校、米軍ジョンソン基地を経て、日本へ全面返還された基地跡地の一部。跡地は、20年前の1981年に国が自衛隊基地等に、県と市が学校公園など公共施設に、保留地は「予測できない公共需要に備えて保留する土地」として3分割されたもの

▼市民は「駅前の一等地もあり利用したら・・」との意見もあれば、「用地取得して両市が似たような施設をつくってもしようがない」との批判もある。そうかと思えば「いっそのこと、合併して有効活用したほうが市民にはあり難い話し」との声も囁かれる。しかし、一向に合併話しは持ちあがらない

▼ところが、実はこの2市、非常に大の仲良し。入間市には狭山小学校、狭山ケ丘高校があるかと思えば、狭山市には入間小学校、入間中学校、入間公民間まで存在する

▼昔から川越、所沢両市含め県西南部一体は、狭山茶や入間丘陵、入間郡の地名だった。市制施行は4、5年ほど狭山市が先輩、同名が名乗れない、後輩の入間市は地名を市名に使用。狭山茶の生産高も入間市の方が多い。それにしても戸惑う。市町村合併の年頃、そろそろ結婚を考えてもよさそうなのに。

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