コラム

2002/11/24

年末・年始もゼロ災害で(水・YH)

2002.11.24 【年末・年始もゼロ災害で】

▼車窓から見る晩秋の信州路に紅葉の名残はまだ色濃く残っていた。長野新幹線は1997年10月冬季オリンピックを機に開業。最新の機能を持つ車両「あさま」は東京・長野間222・4キロを最短1時間19分で走り抜ける。かつては碓氷峠を越える等の難所もあり3時間余りも要した区間だ

▼車両の機能もさることながら、新線の工事も近代的な工法が駆使された。工事区間のトンネルは51%、高架25%、橋梁9%、切り・盛土15%にもなる。これら工事には多くの人が携わって初めて竣工出来るもの。そうした苦労の背景も一般利用者に理解して欲しいところだ

▼就労による死亡災害は減少傾向にあるものの今年は10月7日現在全産業で1071人にも及んでいる。建設業は393人で前年より57人減少しているものの全産業では最も多く36・7%を占めている。それを地域別に見ると東京29、愛知21、北海道、茨城20と多く、逆に石川、山口、佐賀が1人。建設業の過去最高は昭和36年2532人

▼今年の年末年始無災害運動も12月1日から始まる。運動標語は「点検 確認 危険予知 年末年始もゼロ災害」。年末年始は特に普段とリズムが変わるため特別な配慮が必要である。一年の締めくくりを笑顔で送り、明るい新年を迎えるため、言うまでもなく経営者の決意は元より各人が更なる「安全優先」の意識を持ちたいものである

▼過去の運動標語で興味深いものを拾ってみた。昭和58年「ゆく年くる年 安全と健康でバトンタッチ」、昭和62年「きっちり点検しっかり確認 みんなで笑顔 ゆく年くる年」平成5年「心にゆとりの快適職場 年末年始無災害」、平成12年「変わる時代に変わらぬ基本 守ってゼロ災 年末年始」。いつの時代も願いは同じである。(水・YH)

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