コラム

2002/12/10

流行語大賞「タマちゃん」(水・YH)

2002.12.10 【流行語大賞「タマちゃん」】

▼暮れになると恒例の年間云々大賞等が話題を呼ぶ。中でも、世相をシンプルにそして多少のユーモアで身近に風刺する日本新語・流行語大賞は、ファンも多く日本文化の多様性を遺憾なく発揮したものだ

▼1984年(昭和59年)が初回。金賞に「オシンドローム」が選ばれている。NHK連続テレビ小説「おしん」に因んだ新語でアメリカ人のフリー記者が「タイム」誌上で、日本人の当時の心情を新語で表現したものだ。その後回を重ね、今年で19回になるが、過去の受賞語を見ても実に興味深く、心に残るものばかりだ

▼今回は藤本義一・審査委員長を始め歌人の俵万智さん、漫画家のやくみつるさん、一柳みどり「現代用語の基礎知識」編集長らが選考委員。大賞は「タマちゃん」とW杯(中津江村)の2作。言うまでもなく前作は北極圏に生息するアゴヒゲアザラシが8月に多摩川の丸子橋付近で見つかり、生息的興味と可愛いらしさで大いに話題を呼んだ

▼W杯(中津江村)は歴史に残るFIFAワールドカップ日・韓共催からの話題だ。日本では143万8637人、韓国では126万6560人の観客を動員。カメルーンチームの誘致に、群がる強豪を払いのけ勝ち残ったのは大分県の中津江村だ。人口1382人、世帯数494という典型的過疎地域

▼トップテンには「声に出して読みたい日本語」や「真珠夫人」、「ダブル受賞」、「ベッカム様」などが明るい新語。特別賞で「ゴジラ」(松井秀喜選手)も選ばれている。心に残るのは明るい1年であったろうか。「終わり良ければ総て吉」という。せめて残り何事もなく終わりたいものである。(水・YH)

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