コラム

2002/12/12

ドイツは何故ドイツ(立・YO)

2002.12.12 【ドイツは何故ドイツ】

▼「ドイツは何故ドイツなの?」海外旅行から帰った両親が、土産の箱を見ながら聞く。はて何のことか。「箱にはメイド・イン・ジャーマニーと書いてあるけど、ドイツは『どいつ』と言うでしょう。何故?」予想だにしなかった質問にはたと迷った

▼考えてみれば単純。独語で『ドイッチランド=Deutschland』だからだ。「民、同胞の」という形容詞が由来というから「民族の大地」あるいは「我が祖国」といった意味か。『ジャーマニー=Germany』という英語は、そのまま「ゲルマン民族」だ。普段何気なく考え使う言葉だが、突然意味を聞かれると答えに詰まる

▼では『日本=にほん』の意味は何かと考えた。日本書紀には既にそれと書いてあり『にほん』の誕生はそれ以前、壬申の乱前後の670年頃とする説がある。具体的には、政権交代に合わせて国号を改めたのではないか。かの聖徳太子の「日出る処の天子…」からきたというのも単純に納得できる話だ

▼しかし由来はどうあれ、現代において日本を『日本』たらしめているものは何か。それは『ドイツ』の意味と同じ、庶民・国民であるのは言うまでもない。昨今の北朝鮮問題で否応なく考えさせられたことでもある。庶民・国民個々の安心と安全なくして、国は「国」でないだろう

▼日本の庶民の一人として、遅々として進まぬ構造改革の行方が気にかかる。これも我が国が抱えている大きな不安の一つだが、どうも未だに改革の焦点が定まらぬ感が否めないのも事実。筆者の両親なら、さしずめ「構造改革とか経済再生って、どういう意味なの?」とでも聞いてきそうだ。(立・YO)

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