コラム

2002/12/20

コミュニティバスが来た(立・JI)

2002.12.20 【コミュニティバスが来た】

▼とうとう我が町にもコミュニティバスが走るようになった。普通のバスよりも小ぶりで可愛らしく、見掛けるとついつい行方を目で追ってしまう。「他市のバスよりもウチの方が可愛い」などとと思ってしまう。こうした地域限定のコミュニティバスを導入する自治体は、近年増えた

▼これまでバスの通らなかったルート以外の道を走り、狭い道でも楽に入ってくる。便利な上に料金も安い。車体は一般のバスに比べて小さく、外国製の珍しいバスを使っている自治体もある。車体のデザインも個性的な色が多く、目にも鮮やかだ。ただの乗り物だが愛嬌さえ感じる

▼ところで、なぜ「コミュニティバス」なのだろうか。「コミュニティ」という言葉は良く聞くが、どうも意味が漠然としているので辞書を引いてみると「人々が共同体意識を持って共同生活を営む一定の地域および集団」とある

▼コミュニティセンターならば、人々がその場に集まり何事かを為すのだから共同体意識を持っているといえる。これこそまさにコミュニティである。だがバスというのは、別々の目的を持った人々がたまたま偶然乗り合わせただけであり、そこには共同体意識も共同生活もないように思えるが

▼しかしこれだけ街で目立つバスである。子供も大人も乗りたくなるに違いない。人の目を楽しませてくれてもいる。安くて気軽に利用できる交通手段であり、車イスが乗りやすいものもある。多くの人がこのバスに乗って目的地へ出向き、その地で人と交わり、それがやがて街の活性化につながるとするならば、なるほどやはり「コミュニティバス」なのかもしれない。(立・JI)

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