コラム

2003/02/21

「花粉よ」お前もか

2003.02.21 【「花粉よ」お前もか】

▼青森県を除いた全都道府県にインフルエンザ警報が出され、大流行となっている。しかし罹患者は横這いになるなど大きな山は越えたようだ。まだまだ油断は禁物だが。そして風が心なしか暖かくなってきた

▼風邪でマスクを掛けていると思いきや、追い打ちを掛けるように、いつの間にか花粉症に罹った人のマスク顔も周囲に増え始めた。平均ピークは概ねスギ花粉症が3月上旬頃のようだが、とにかく鼻水・鼻づまり、目のかゆみ・充血など不愉快な症状が止めどなく続く、精神的に悪い病気のようだ

▼1963年栃木県日光で日本第1号の杉スギ花粉症が確認されている。その後1998年には5人に1人と急激な増加傾向だ。一般的には食生活の変化、住居環境、精神面などが増加の背景としている。しかし筆者など洟垂れ小僧時代はスギ林の中で育ったので、時代の流れに取り残されたように未だに罹らないから幸いだ

▼体験者は笑い事では済まされないようだ。各人が各様の自己療法に当たっている。政治に頼れないお国柄から当然の結果だが、自衛手段は日本人の得意技の一つだ。ヨーグルトを食べたり、甜茶(てんちゃ、中国茶)、紅茶を飲んだり、ウガイや手洗いをする。冗談では無く文字通り涙ぐましい努力をする

▼スギ花粉症の根治には後50年はかかるとしているおり、なにやら昨今の景気対策のように「抜本策が無いのか」と、マスク人は大いに立腹なのだ。「いい加減にして欲しい」とやるせない憤りを何処にぶつければよいのか。今年も花粉量は多いという。不景気の疲労困憊も加わり、マスクの中で流れる鼻水には半分以上の涙が混じっているのだ。

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら