コラム

2003/03/06

待ち遠しい春一番(前・HI)

2003.03.06 【待ち遠しい春一番】

▼第7回目を数える平成14年度「新エネ大賞」が決まった。経済産業大臣賞には、国産技術により実用化した大型風力発電装置「低騒音・高性能可変速ギアレス風車」(受賞者=三菱重工業、三菱電機)が選ばれた。これは従来機種に比べ、性能、保守面など多くの点が改善され、日本の風力発電システムの導入促進が期待されると高く評価された

▼日本で風力発電設備が増加したのは、1985年以降だ。風力発電には、安定した風力(平均風速6m/秒以上)が得られ、山などの障害物が無く、システムの設置が容易な所が良いとされるため、日本では北海道、北東北の海岸部や、九州、四国の海岸部に比較的多く設置されている。風力発電には広大な土地が必要になるため、日本では大規模な普及が遅れた

▼このほど北海道の瀬棚町で、国内初となる洋上の風力発電システムが整備されることになり、待望の工事が発注された。洋上は障害物がなく、発電に適した風をとらえることができるため、風力発電の設置が進む国では、洋上への設置が主流となりつつある

▼先日、建設業において勝ち組と言われる社長の話を聞いた。「うちの会社は、社員が一人何役もこなす。それができない社員は、うちにいられなくなるだろう」。この会社は新規事業に成功するとともに、社員のフットワークの良さが業界の評判となっている

▼そろそろ、春一番の便りが聞かれる季節になった。ある人はこの風に吹かれると、またがんばろうと元気な気持ちになれるという。風は基本的に大気の動きでしかないが、身近にして偉大な存在。風のようなフットワークが望まれる時代だ。(前・HI)

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