統一選挙あれこれ（松・ＪＩ）

2003.04.18　【統一選挙あれこれ】

▼統一地方選前半戦では10知事選も行なわれた。注目は、やはり東京都の石原慎太郎氏である。結局大差をつけて当選したが、投票率は44％と低く盛り上がりに欠けた選挙となった

▼田中康夫知事への不信任案提出など激しい対立が話題となった長野県議選もあった。知事支持派は倍増したが、不利と言われた現職も多く当選。その田中知事が雑誌で「東京ペログリ日記」なる県知事ドキュメントを連載。知事の仕事という激務が感じられ、面白いと同時に圧倒される。氏は今回の選挙当日は県には不在。この日は公務ではなく私用で上京していたらしい

▼札幌市長選は投票率57％。しかし有効投票数の４分の１を満たす候補がいなかったために６月に再選することになった。候補者乱立が原因と言われている。市長再選は政令指定都市では初めてのこと。再選までは首長がいないまま行政が進むことになる

▼イラクでは政権崩壊、権力不在で国民が暴挙に走った。札幌の場合は権力が不在になった訳でもないし、市民が暴徒化するとも思えぬが、首長不在という状況はそれ相当の混乱を生む。再選では、こうした混乱に対する不安が引き金となって投票率も上がるかもしれない

▼岩手県議選では覆面レスラーのザ・グレート・サスケ氏が当選。彼は議員活動でもマスクを脱がないと公言している。議員ですら覆面で登場する時代。もとより投票は無記名である。個人の意思判断を誰に公表する訳でもない。ならば、あきらめず恐れず政治に参加すべきと筆者は思う。今回の統一地方選挙全体の平均投票率52％は、あまりに低い。後半戦では貴重な一票を投じたい。（松・ＪＩ）