コラム

2003/04/22

下がり続ける投票率(水・YH)

2003.04.22 【下がり続ける投票率】

▼関東地方はほぼ例年並みだが足早に桜前線が通り過ぎ、枯れていたような木々から、そして、とんでもない所から若芽が一気に吹き出してきた。命の息吹を感じる季節だ。すべからく出で立ちの時

▼我が国の今後4年間の行く末を決める統一地方選前半戦が終わった。東京都知事選では石原慎太郎氏が茨城県の人口に匹敵する308万票もの得票で圧勝。各地でいつもの通りの悲喜こもごもの風景がTV画面を通じて流され、比較的冷静に、冷ややかと言ったらひんしゅくを買うだろうか

▼投票率は大いに興味深い。11都道県知事選の平均投票率は52・63%で前回より4・15%減。42道府県議選は52・48%でこちらも4・22%のダウンとなった。東京都知事選は12・93%もの減。逆に神奈川県2・76%、佐賀県3・21%の2県のみが増加。議員選で増えたのは神奈川県の2・24%と埼玉県0・18%だけ

▼因みに過去の統一地方選における投票率を見ると昭和26年(第2回)の知事選82・58%、県議選82・99%をピークに下がり始め、過去最低は知事選が平成3年54・43%、県議選は平成7年56・23%。地方自治体は投票率を挙げるためPR活動や投票時間の延長などあの手この手と頭を痛めている。そのために膨大な予算を費やしているのも事実だ

▼今回の選挙は「景気回復」が一つのキーワードだろう。しかし遅々として見えない景気回復の光明。残念だが耳にタコが出来たように選挙公約が虚ろだ。もはや選挙の方法論では投票率は上がらない。しかし貴重な一票で政治に参画し、国民の手で改革するしか方法は無いように思える。(水・YH)

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