コラム

2003/04/26

センティナリアン(前・HI)

2003.04.26 【センティナリアン】

▼百歳以上の高齢者のことを、英語で「センティナリアン」と言う。日本は世界一の長寿国と言われるが、これは平均寿命を基準にしたものであって、センティナリアンに限ると世界一ではない。全世界には約10万人のセンティナリアンがいると言われるが、日本には約1万9000人。では世界一はどこかというと、米国の約5万人で、全体の約半数を占める

▼センティナリアンの研究者によると、こうした人たちの多くは、病気から生き残った人たちではなく、病気を上手く避けてきた結果、百歳まで生きることができたのだという。裏を返せば、百歳以上生きることができる人とは、人生の大半を健康で過ごすことが大切だということだ

▼そしてもう一つ、嬉しい研究成果がある。センティナリアンが老化に上手く対処しているのは、遺伝的要素よりも、その人自身の食事内容や運動の習慣など、環境や行動因子による影響の方がはるかに大きいということだ。我々の努力次第で、確実に寿命を延ばすことはできる

▼関連して、女性の平均寿命が男性より長いのは、男性よりも上手く加齢(エイジング)できるからだという。男性的なリスクを伴う冒険的人生選択よりも、女性的な安全を選択してきたことが危険を回避し、それが寿命の長さにつながっている

▼センティナリアンの教えは、会社運営にもあてはまるのではないだろか。いつまでも老舗の看板や先代の威光が続くものではない。それは社員が何万人といる大企業でも同じだろう。今、会社としてどう行動するか。代表のリーダーシップは当然だが、社員一人ひとりの行動・考えが極めて重要となっている。(前・HI)

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