コラム

2003/05/14

ASEANと日本(本・UT)

2003.05.14 【ASEANと日本】

▼今年は、「日本ASEAN交流年2003」。背景には、日本・カンボジア外交関係樹立50周年、日本・インドネシア友好通商条約締結40周年、ASEAN文化基金設立25周年といった大きな節目が重なっていることがある

▼昨年末に、日本ASEAN交流年2003実行委員会が発足し、日本経団連会長の奥田氏が日本側の委員長。そのほか、海老沢NHK会長や箱島朝日新聞社社長等が委員として名を連ねている。1年間を通じて379(日本国内での開催は132)もの記念事業が予定されており、特に12月には日本国内でASEANを紹介する行事が集中して行われ、交流年事業の集大成となる

▼加盟国の1つであるベトナムとも、今年は外交関係樹立30周年。同国には、先日(社)国際建設技術協会がインフラ整備状況の調査団を派遣している。調査報告によると、同国のインフラ整備は初期段階が終了したところ。試行錯誤の中でプロジェクトが実施されてきたこともあり、課題点がいくつか挙がっている

▼その中で、最も難しいとされているのが、土地収用。個人の権利意識が強く、最大のネックになっているという。同国では、あらゆる分野においてハノイ、ホーチミンの2大都市が突出している。インフラ整備も然り。それに比べ、地方都市は不十分であり、道路舗装率は全国平均でおよそ7%とのこと

▼「21世紀はアジアの世紀」。前世紀に時々耳にしたわくわくする言葉であった。最近は新型肺炎が、国境を超え猛威を振るっている。文化交流や経済協力など良い意味で国境を超えて、明るいパートナーシップの、一層の構築を期待したい。(本・UT)

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