コラム

2003/07/08

血液さらさらということ(水・YH)

2003.07.08 【血液さらさらということ】

▼福の神「大黒」には48種類の豆料理を供えるという。或る百姓がいくら考えても46種類しかできない。思いあぐねてそのまま神棚に供えてしまった。大黒は大いに怒りこう言ったという「何故手豆、足豆を加えなかった」と

▼怠け者への戒めだろうが、今日の社会には実にぴったりの話だ。汗水を垂らして働く、生きることが、単純明快な回答なのだろう。株価が9000円台に急騰した。その明確な背景を知らない日本経済は疑心暗鬼である。加えて小泉内閣の経済政策に不信感を持っているから明日の安定など考えられない

▼お金が流れないのだ。生活習慣病とするどろどろになった血液は容易に回復しない。血管に中性脂肪が張り付き、白血球の粘度が増す。この病気は過度の飲酒、ストレス、偏った食事、喫煙、塩分の摂りすぎ、運動不足等に起因するという。そもそもこうした病気は我々がバブルという栄養素を過度に摂りすぎたからに他ならない

▼もっともな話だが、本屋の健康コーナーには多くの本が山積み。お昼休みの時間帯、夜は奥様方が片付けを終えた時間帯にTVの健康番組は高い視聴率を稼ぎ出す。原因が明確ならそれを避ければよいことになる。こんなに簡単に回答が出ては番組にならないし、健康図書も売れない

▼先般、作家・落合恵子の講演を聞いた。「行け行けドンドンは終わった」、「お金のために働くのはよしましょう」、「人生は一回切り、もっと自分を大切に自分のために生きたい、働きたい」。何時の時代も汗水を流して働くことは基本だ。ただし目的を持って、自らの意志を持って。これらキーワードこそ血液さらさらの特効薬では。(水・YH)

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