タマちゃんもびっくり（水・ＹＨ）

2003.07.15　【タマちゃんもびっくり】

▼きょう15日は「中元」。半年間の無事を祝い、先祖の霊を供養する日である。そもそも１月15日を上元、７月15日を中元、10月15日を下元と合わせて三元とする中国の習慣が伝わったもの

▼日本では「孟蘭盆会」と日が重なった事から先祖の霊を供養し、親に食べ物を贈るようになった。こういった習慣が、お世話になった人等に贈り物をする「お中元」に変化していったといわれる。近年お中元の習慣も少なくなってきた。人と人との一つの潤滑油として、日本の伝統的な慣例だったが、流れは変わってきた

▼流れというと先般、国土交通省が全国の一級河川水質調査結果を発表した。今年は特に大腸菌と透明度について解説。それによると大腸菌は判定基準を約７割が「可」以上となった。また透明度は足もとが見える70センチ以上が望まれるとし、約51・５％が、いわゆる川とふれあえやすい環境と評価している

▼さらにタマちゃんことアゴヒゲアザラシが現れた河川の状況も公けに。水質ランキングで見ると、平成14年８月７日に確認されたタマちゃんの名前の元となった多摩川はワースト38位、８月25日確認された鶴見川は何とワースト１位である。さらに平成15年３月22日に確認された荒川はワースト８位、平成15年４月20日に確認された中川はワースト５位

▼なんとも気の毒なことである。水質の悪い河川を渡り歩いている。ＢＯＤ（生物化学的酸素要求量）で見るベスト１は北海道の尻別川、後志利別川等。そもそもアゴヒゲアザラシは北極圏に生息する動物。わざわざ遠くの汚い河川を選んで来ているのでも無かろうが。何処へ現れても良い流れを創る事だ。（水・ＹＨ）