コラム

2003/07/23

インターネットの話(新・YA)

2003.07.23 【インターネットの話】

▼タイ政府当局が、インターネットによるオンラインゲームへのアクセスを、午後10時から翌日午前6時までの間禁止することに決定した。同国では近年、若者の間でオンラインゲームが大流行。親や教師が「勉強が疎かになる」「屋外での運動をしなくなった」などとして当局に対策を求めた

▼オンラインゲームとは、所謂パソコンゲームの一種。インターネットを通じ、地域を問わず多数の人間が参加できるのが特徴。ブロードバンド(高速大容量)回線の普及を追い風に市場が拡大、最近では家庭用ゲーム機での運用も始まっている。日本ではまだまだ馴染みが薄いが、今後はこの国でもゲーム業界の主流になっていくだろう

▼インターネットといえば、今年のプロ野球オールスターゲームにおいて、2年以上一軍登板をしていない選手がファン投票トップに選ばれるという珍事が起こった。結局は選手が出場を辞退して収束を図ったが、インターネットによる悪意的な大量投票がその原因だという

▼事務局側も、多くのファンの参加が見込まれるインターネット投票を、今更中止にする訳にもいかないだろう。今後は1軍試合出場数などの付加条件を付け、有資格者枠を狭める方針を示しているが、有効な投票対策が見つかっていないことから、来年も同様なケースが起こり得る

▼誰でも気軽に、また簡単に参加できるのがインターネットの利便性であり、有効性である。それを規制することは、インターネットそのものを否定することにもなりかねない。結局はそれを使う人間次第という所だが、顔の見えない世界では、その良識も薄れてしまうということだろうか。(新・YA)

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