コラム

2003/09/20

日本の治安悪化(本・MM)

2003.09.20 【日本の治安悪化】

▼日本の治安悪化にブレーキが効かなくなっている。ATM(現金自動預払機)荒らし、ピッキング強盗、侵入盗人、ひったくりをはじめ、衝撃的事件も後を絶たない。かつては7、8割の検挙率で、優秀な日本の警察、世界一安全な国をほしいいままにしていた

▼それが、近年急速に検挙率が落ち込み、犯罪者の野放し状態が続いている。動機不明の犯罪が増え、いつ自分の身に振りかかるのか分からない怖ささえある。車内で迷惑少年に注意しても殴られる犯罪がひんぱんに起きる。あたり前のことが怖くて、注意できない歪な状態が続く

▼時代の変化に追いつけないことも一因だが「危害を加えられる恐れがある」と訴え出ている人がいても、守ってくれる状況が不足しているのも分かる。犯罪が起きてからしか行動できないところにも治安の悪化が伏せているようだ。捜査は決して被害者のためではなく「公の秩序維持のため」との考えが根強く残っているのも、検挙率アップの弊害になっている

▼利己主義がはびこり、殺人映画や犯罪もどきのTVゲームの横行も、犯罪を助長しかねないために見逃せない。米国は子供に対して、見て良い映画や雑誌にランクを付けてしっかり規制しているという

▼いま老人を相手に「おれおれ詐欺」が流行っていると聞く。お金を振り込ませたり、物を売りつけたりする。自己防衛のために「近くの交番に友人がいるので一緒に会いに行こう」と言えば、中年に差しかかった「おれおれ君」は一目散に人ごみの中に消え去るらしい。子供のころ正常な躾がなされなかったようだ。それにしても、やっかいな世の中になったものである。(本・MM)

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