コラム

2003/09/27

新しい有言実行の形(新・KK)

2003.09.027 【新しい有言実行の形】

▼不言実行は日本人の美徳とされてきた。しかしこれからは新しい形の有言実行を思わせる若きアスリートが同時に出現した。先に行われた世界水泳の金メダリスト北島康介選手と世界陸上の銅メダリスト末続慎吾選手である

▼両者に共通するのは、一見無謀とも思える程、高い目標を公言し実現させたこと。北島選手は平泳ぎ2種目で金メダルと世界新記録、末続選手は短距離種目でのメダル獲得。応援する側の我々から見ても無理ではないかと思われたことを、彼らは本当に達成した。世界中のメディアが驚いたのも無理はない

▼彼らの凄いところは日本人(もしくはアジア人)では勝てないと言われた種目の競技者であり、かつアマチュア選手であることだ。例えば彼らが日本のお家芸ともいえるマラソンや柔道、体操の選手であれば、いくら高い目標を公言してもそれほど騒がれないだろう。むしろ勝って当然と思われるかもしれない。また、プロ選手の場合は言葉もひとつの能力であり、逆に高い目標を公言しなければ、ファンは魅力を感じない

▼話は変わるが総裁選も終わった。言葉のプロであり、公約を掲げて実現することが仕事の議員の方々は、この若きアスリートの姿勢をどう受け止めるだろうか。目標の低い有言実行は出来て当たり前。彼らのように非常に高い目標(公約)を伴う有言実行型の議員が果たして現れるだろうか

▼ところで、実際に銅メダルを獲得した末続選手は「信じられない、震えが止まらない」と語り、本当はかなりのプレッシャーがあったようだ。正にハイリスク・ハイリターンだが、彼らから我々が学ぶことは非常に多い。(新・KK)

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