コラム

2003/10/24

良いモノをより安く(新・KK)

2003.10.24 【良いモノをより安く】

▼先日、全国有数の金物の産地・新潟県燕市で開かれた年に1度の金物製品青空即売会をのぞいた。以前から興味はあったが訪れるのは今回が初めて。普段は高価でなかなか手が出ないキッチン用品等が激安価格で買えるとあって、会場には多くの人々が詰め掛け、全国でも珍しい金物バーゲンは非常に盛り上がっていた

▼会場でまず驚いたのが「安いよ、包丁1本80円!」の威勢のいい掛け声。80円とは信じがたい価格であるが、製品は決して悪いものではない。旧モデルなどの理由から流通ルートに乗らないだけで、性能上支障はない。他にもフライパンや鍋類は1個平均500円、即売会終了間際には100円まで下がっていた。買った品物を両手に抱えて満足そうに帰る家族連れの姿が印象的だった

▼即売会は年に1度だが、同市で常時激安セールを行っている金属製品のアウトレット店も人気が高いという。ここで驚くのは誰もが知ってる世界の一流ブランド製品等が通常の5〜9割引きで販売されていること。これらの製品も現在の流通ルートに乗らないだけで、製品は新品同様

▼アウトレット店が盛況なのはデフレの影響もあるだろうが、やはり製品の品質の良さが最大の理由だろう。特に日本は金属製品の製造技術が高く、いわゆる海外のブランド品は日本で製造されているケースが多い。ブランドにこだわらなければ品質の良い製品は安く買えるはず

▼あらゆる業界に共通することだが、より良いモノをより安く売ることは商売の鉄則。日本は未だデフレ不況を脱していないが、モノの本当の値段や価値を見極める良い機会なのかもしれない。(新・KK)

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