コラム

2003/11/20

高齢者専用公園(前・HI)

2003.11.20 【高齢者専用公園】

▼本紙所属の日本専門新聞協会は10月17日、日本専門新聞大会フェスティバルを帝国ホテル(東京都)で開催した。この中で、元経済企画庁長官の堺屋太一氏が「日本再浮上のために―救国の提言」をテーマに時局講演会を行った

▼講演で堺屋氏は、日本における過去10人の歴代総理大臣名を挙げ、いかに改革が進んでいないかを語った。この10人は、1人の例外もなく全員が「改革」という言葉を使ったが、結果は全てパーツの改革に終わったと、1人ずつ例をあげた

▼その上で、堺屋氏は改革を実行するために「発想の転換と体制の変革が重要」だとし、現況の閉塞感を打破するビジネスチャンスが団塊の世代にあると語った。現在、50代半ばのこの世代は、まもなく定年を迎え、その後、高齢者の仲間入りをするが、この世代をターゲットにしたビジネスがあらゆる業界で色々と考えられるというのだ。特に近い将来、高齢化社会を迎えることがはっきりしていることから「各業界が高齢者に対して、どのような付加価値のあるビジネスを展開できるかを、熱心かつ真剣に考えるべきだ」と話した

▼その中で建設業界へは「高齢者公園」の整備を提案した。現在整備されている公園の多くは、利用者を特定せず、誰もが利用しやすいような「ユニバーザルデザイン」という考え方が一般的だ。これが高齢者専用の公園であれば、子供との利用目的等の違いから、全く性格の異なる公園となり、新たな需要が期待できそうだ

▼同氏は出席した専門紙各紙へ「全情報量のうち、1割はこれからのことに充てるべきだ。それは専門紙でなければ伝えられないことだ」と期待を込めた。「専門紙への期待と信頼に応えよう!」。これは、今大会で決定した大会スローガンでもある。(前・HI)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら