コラム

2004/01/28

成人式発祥地は埼玉県蕨市(長野・YK)

2004.01.28 【成人式発祥地は埼玉県蕨市】

▼今年も各地で11、12日にかけて成人式が行われた。予想通り、当日夕方のマスメディアでは『荒れる成人式』の見出しが躍った。歳と体だけが大人で精神的には小学生にも劣るような輩を見る度、情けない思いである

▼かつての成人式も特に何の感慨も無く『これで友人達とおおっぴらに酒が飲める』程度の意識しか無かったのも事実。いつもの居酒屋に行くと、私達を見て店主が『お前達、今日成人式なのか? あきれた奴らだな、とっくの昔に成人しているかと思っていた』と苦笑い。一升瓶を差し入れてくれたのも懐かしい思い出の1つ

▼筆者が生まれ育ったのは、埼玉県南部にある蕨市は成人式発祥の地とされている。母は第1回目の成人式出席者として、既に何度かテレビの取材を受けたことがある。聞かれることも、答える内容も毎年たいした違いは無いのだが、戦中派の母にとってはテレビの『荒れる成人式』見る度に「食べる物があって、焼夷弾の心配もせずにゆっくり寝られて、日本も平和になったっていうこと」と呆れている

▼確かに食い物に困ることはなくなったし、毎日空から爆弾が落ちてくる事もない。ただ、今の建設業界には仕事が無い。あったとしても、利潤が薄く職人の給与さえ出ないような公共事業や民間の仕事。いきおいしわ寄せは弱者に行くというお決まり

▼改革という錦の旗の下に切り捨てられるのを、このまま指をくわえて見てるわけにはいかない。『事業量を増やせ、補正を』と首長に陳情するのも大切だが、会計法や予決令など制度的なものへのアピールも重要だと考える。兎も角、真摯な声をあげなければならない。(長野・YK)

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