コラム

2004/02/10

映画「ラスト・サムライ」(水・YH)

2004.02.10 【映画「ラスト・サムライ」】

▼イラクへ自衛隊が続々と出発している。その姿をTV画面上で見ると、特攻隊員が零戦で飛び立つ風景と重なって見えてならない。賛否両論が交錯する中、隊員の言葉は一様に主義主張が明確だ

▼アメリカ人のエドワード・ズウィック監督が描いた映画「ラスト・サムライ」が話題だ。今回は作品もさることながらアカデミー賞の助演男優賞に渡辺謙氏がノミネートされたことでも大騒動。76回の歴史で日本人で3人目というからその価値が理解できるというもの。場末のファンにとっては作品賞も良かったのにと残念である

▼因みにアカデミー賞は1929年5月16日に第一回目が開催されている。当初は組合対策の目的で「表彰」が行われたが、夢と感動を運ぶ同賞は巨大イヴェントに発展していく。受賞者が胸に抱くブロンズ像「オスカー」。実は諸説ある中で事務局に勤める女性が「私の叔父オスカーにそっくり」と言ったのが始まりのよう

▼映画「ラスト・サムライ」では「侍」を日本人より見事に描いている。この映画で「侍」の解釈を、究極だが「武士道は死ぬこと」としたが、昨今の日本人特に若い世代には理解しにくいテーマ。しかし今回、外国語映画賞で「The Twilight Samurai(たそがれ清兵衛)」もノミネートされた。「侍」こそ日本人の象徴なのだろう

▼見せかけではなく「純粋に本物」は必ずや多くに理解されるということだろうか。今日の建設業界に「土木屋」や「建築屋」としてのプライドはいかがなものだろうか。後世に残る良質なインフラを提供する業界とするプライドである。日本人「侍」はいつだって一途で純粋である。(水・YH)

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