コラム

2004/02/20

「地産地消」の重要性(甲・EO)

2004.02.20 【「地産地消」の重要性】

▼スーパーなどでは現在、地域でとれる農林水産物だけでなく、遠くの産地から運んできて、年中、並んでおり、いつでも欲しいものが手に入る。こうした中、全国各地で「地産地消」の重要性が見直されているという。地産地消とは、「地域生産ー地域消費」を短くした言葉で、「地域でとれた生産物を地域で消費する」という意味

▼13年9月に我が国で発生したBSE問題を発端に、食品の虚偽表示、国内で使用が認められていない食品添加物の混入、輸入農産物の農薬の残留、無登録農薬の使用などの問題が起こった。これを機に消費者の「食の安全、安心」に対する関心が一気に高まった

▼最近でも、アメリカで発覚した狂牛病、鶏インフルエンザ、海外の養殖サケなど立て続けに深刻な問題点が表面化している。欧州のサケには、農薬やダイオキシンなどが高濃度で蓄積されているという。また、南米のサケも成長ホルモンにより通常の半分の短期間に成魚としたものがスーパーなどで安く販売、弁当のおかずにもなっている

▼昔から『安いには訳がある』、『安かろう悪かろう』という言い方がある。今まで我々消費者がただただ安さを求めてきた結果、自分、更には子孫の代の健康にまで影響を与えかねない事態になっているのではなかろうか

▼コスト縮減に加えて、低入札価格調査制度、価格協議方式の導入など、建設産業にも安さを求める風潮が蔓延している。農林水産物と同じ風潮である。この辺で、こういった行為がどの様な結果になるのか、じっくり見直すべき時に来ているのではないか。少なくても芳しい結末は生まないに違いない。(甲・EO)

厳選されたコンパクトな記事で
ちょっとリッチな情報収集

建設メールはこちら